2017年9月22日金曜日

Japanese verbs 3 「行っている」の意味

毎年、今週は日本でシルバーウィークと言われている週で、休日が多いはずなんですが、今年は休日と明日の土曜日が重なったため、休みが減ってしまいました。残念!これ以上、国の休日を増やさなくてもいいから、休日が土曜日になった場合は金曜日を休みにする法律を作って欲しいです。国民みんながそう思っているでしょう!

さて、今日は「ている」に注目します。「ている」が表すことを大まかに3つに分けます。
  1. 今だけ続いている行動/今だけ続いている状態
  2. 長く続いている状態
  3. 習慣
例文は次のようになります。
  1. 私は今、本を読んでいる。/今、雨が降っている。
  2. 私は2年間日本に住んでいる。
  3. 私は毎日走っている。
私が "Japanese verbs 1 and 2" に書いたように、動詞の意味(行動?状態?変化?結果?)が正しく判断できれば、上の例はかんたんですね。
それで、今回は日本語特有のおもしろい「ている」の使い方を説明します。「行く、来る、帰る」の「ている」形です。
  • 行っている≠ I'm going.
  • 来ている≠ I'm coming.
  • 帰っている≠ I'm going back.
*主語は私、あなた、彼、彼女などだれでも同じです。
正しい使い方は次のとおりです。
A: Cさんはいつからハワイに行くの?
B: もう、行っているよ。2日前に行ったよ。
【解説】Cさんは2日前に飛行機に乗って、ハワイに着いた。今はハワイにいる。それで「行っている」は「行った/着いた後の状態」を表している。
A: Bさんの友だちはもう日本に来たの? 
B: うん、昨日から来ている
【解説】Bさんの友だちは昨日、日本に来た/着いた。今、日本にいる。「来ている」は「来た/着いた後の状態」を表している。 
一週間後
A: Cさんはまだハワイにいるの?
B: もう日本に帰っているよ。
【解説】Cさんはちょっと前に日本に帰って来た。 今、日本にいる。「帰っている」は「帰った後の状態」を表している。
つまり、3つ全部は「行った」「来た」「帰った」の後の状態を指しています。「行く、来る、帰る」は行動の動詞でも、自動詞なので、こういう意味になるのでしょう。 「疲れた」 (I got tired.) の後の状態が「疲れている」 (I'm tired/ I've been tired.) になる流れと同じです。「疲れた」という変化があったり、「行った」という行動が完了したりした後で、「ている」で表す状態になるのです。

そして、"in the process of going or coming" を日本語で表すには「向かう」を使うといいでしょう。
「Cさんは今、ハワイに向かっている。」と聞くと、今Cは日本の空港か、飛行機の中にいるかなと想像します。
でも、待って!「向かう」も目的語の「を」をとらないし、自動詞ですね。じゃあ、どうして「向かっている=in the process of going or coming 」になるのか?この疑問を持った人は語学のセンスが鋭いですね。
「行く」の意味は「目的地に着くこと」で、「家や空港を出ること」ではありません。
一方、「向かう」の意味は「目的地に向かって、出発すること」なので、家や空港を出た時には「目的地に向かった」とという行為が完了しています。その後、目的地まで続く行為が「向かっている」が指す部分です。そんなに長い状態ではないので、進行している行動と考えてもいいでしょう
なんだか、日本人の思考回路っておかしいですね。もっと単純に考えればいいのにと思ってしまいました。。。


2017年8月19日土曜日

Japanese verbs 2 自動詞と他動詞

みなさん、夏休みはどう過ごしていますか?東京の8月の天気は雨ばかりで、夜には秋の虫の声も聞こえるし、変な天気が続いています。
この夏、私は George Orwell の "1984" を少しずつ読んでいます。昨夜、この作品に出てくる言語「ニュースピーク」 (Newspeak) の定義の部分を読んで、「言語はそれを使う人の思想や文化を表しているものなんだ。そして、それは本当に大切な価値があるものなんだ」と改めて気が付きました。"1984" の世界のように、政府が言語をコントロールしていると、自由な思想や表現が世界から消えてしまうのですね。逆もあり得ます。自由な思想や表現に興味がない市民が増えれば、政府が言語を作り変えることも可能になりそうです。現実の世界のどこかでも、こんな現象が既に起きているのかもしれません。。。

さて、先月の投稿で「日本語の動詞のグループ分けは文法的な面①だけではなく、動詞の意味②からも考えるべきだ」と書きました。
①文法的なグループ分け: グループ1/U-verb、グループ2/Ru-verb、グループ3/irregular verb
②意味によるグループ分け: 行動 (action)、状態 (state) 、変化 (change)
今日のグループ分けも②に関係しています。日本語の動詞において、とても大切で、難しい点の一つでもある「自動詞」と「他動詞」の区別です。この二つの区別をきちんと理解して、動詞を覚えないと、正しい日本語を使うことができません。

大まかな区別は「他動詞=行動」、「自動詞=結果、状態、変化」ですね。
私はドア閉める(他動詞) I'm closing the door. ― ドア閉まる(自動詞) The door will be closing.
私は電気つける(他動詞) I'm switching on the light. ― 電気つく(自動詞) The light will be on. などなど
注意するべきことは「自動詞=自動的に、または自然に起こる」ことではないという点です。エレベーターや電車のドアは自動的に開いたり、閉まったりしますが、だからといって、「自動詞=自動的」ではないのです!人の行動ではないことがポイントです。
「電気をつける」というだれかの行動 → 「電気がつく」という結果 → 「電気がついている」という状態 
「パソコンが壊れる」という自然な変化 → 「パソコンが壊れている」という状態
しかし、自動詞の中には行動を表す動詞もいくつかあります!
行く、来る、帰る、入る、出る、歩く、起きる、寝る、などなど
どうして、「行く」や「来る」などは行動の動詞なのに、自動詞になるのでしょうか?それは、「行く」や「来る」が「目的語 (direct object)+を」と一緒に使われないからです。具体的な例を見てみましょう。
私はテレビ見る、私は本読む、私はドア閉める、私は電気つける
テレビ、本、ドア、電気は "What do you watch?", "What do you read?" の "What" の答えになる部分です。こういう部分を動詞の目的語と言います。多くの行動は目的語を必要としますが、そうではない場合もあります。
私は公園に行く、私は店に入る、私は6時に起きる
これらの文に「目的語 (direct object)+を」はありません。"What?" の質問と答えは無いというわけです。この場合、行動の動詞が自動詞になります

それで、他動詞と自動詞は2つの視点から区別します。
  1. 動詞の意味は行動?結果?変化?状態?
  2. 「目的語 (direct object)+を」と使うか、使わないか?
実際は2の視点からだけで判断できるのですが、やはり「ドアを閉める」と「ドアが閉まる」を比べる時には「これは人のアクションか、その結果か?」という視点は自然に現れるでしょうし、その点を理解しないと、正しい文を作ることができないでしょう。


"1984" の「ニュースピーク」 (Newspeak) のように、言語が簡素化されれば、自動詞や他動詞、漢字にも困ることはないでしょうが、日本語の複雑さは豊かで美しい表現方法だと思って、受け入れてください!!


2017年7月11日火曜日

Japanese verbs 行動と状態

7月初めに日本語能力試験を受けた方、おつかれさまでした!試験はどうでしたか?
合格か不合格か、結果が大事な人もいるでしょう。合格でも、不合格でも、テストを目標に勉強したことが大事な人もいるでしょう。いずれにしても、ちょっと休憩して、夏を楽しんでほしいです。

さて、先月の投稿で「動詞のわかるは active verb ではない」と書きました。今月はこの点について、詳しく考えてみます。
日本語には動詞の様々なグループ分けがありますね。活用のためのグループ分けは複雑だけど規則性があります。(グループ1:行く、飲む、買うなど、グループ2:食べる、寝る、見るなど、グループ3:する、来る)これは覚えるしかないものです。
他のグループ分けは動詞の意味に関係していて、まずは自分の頭の中で「行動」(action) とは何か?「状態」 (state) とは何か?「変化」 (change) とは何か?など、概念の区別をする必要があります。

今回は動詞を二つのグループに分けます。
  1. active verbs行動の動詞)
  2. non-active verbs (行動ではない動詞)
active verbs はわかりやすいでしょう。「たべる、飲む、する、見る、行く」などです。

non-active verbs でわかりやすい例は、「ある、いる」。これらは action ではありません。存在 (existence) を表しています。

住んでいる」も同じです。これは行動だと考える人もいるかもしれませんが、「住んでいる」というのは一瞬の行動ではなく、長く続いている状態 (state) なのです。
―――――住んでいる―――――→ (time)

状態 (state) の他の例は、「疲れている、太っている、混んでいる」などです。

では、「疲れている、太っている、混んでいる」の辞書形「疲れる、太る、混む」はどんな意味合いでしょうか?これらは「変化」 (change) を表しています。
元気な状態 ――→ 疲れる 
細い状態 ――→ 太る
もちろん、「なる」も変化を表しています。

そして、可能形 (potential form) も non-active verbs です。
私は 日本語が 話せる。 (I can speak Japanese.) 
「話す」は行動ですが、「話せる」は「話す能力を持っている」という状態です。
泳げる、読める、サーフィンができる」などは、それぞれの能力や技術を持っているという意味です。

では、「見える」「聞こえる」は?"I can see" "I can hear" と訳すことが多いですが、これらも non-active verbs です。
ただ、実はこれらは人の能力ではなく、自然な状態なので、行動の動詞の「可能形」ではありません。
富士山が 見える。 (Mt. Fuji is visible.) 
「富士山がそこにある」から見えるのです。ここに意思のある行動は含まれていません。

結局、「見える」「聞こえる」は、「状態」ということになります。「わかる」も同様に考えることができます。
前回書きましたが、「わかる」は次のように考えてください。
(私は)日本語が わかる。  Japanese is understandable (to me).
「わかる」は行動ではなく、状態の動詞です。「勉強する、習う」はもちろん行動ですが、「わかる」は勉強した結果 (result) なんです。結果=状態です。

さて、どうしてこんな説明をしてきたかと言うと、active verbs or non-active verbs の区別ができると、文法的な理解が簡単になるからです。
non-active verbs は基本的に「を」と一緒に使いません。「日本語をわかる」は正しくないと前回書きました。「車をある」「サーフィンをできる」「富士山を見える」も正しくありません。「を」ではなくて、「が」を使います。ただ、「日本語を話せる」や「漢字を読める」など可能形 (potential form) の場合は、「を」を使うこともできます。

それから、もう一つの違いも大切です。
  1. active verbs は話し手の意思 (intention) を含む
  2. non-active verbs は話し手の意思を含まない。状態 (state)、変化 (change)、能力 (ability)、結果 (result) を表す
例えば、「ために」と「ように」を比べてみてください。
  • 病気をなおすために、薬を飲む。
  • 病気がなおるように、薬を飲む。
また、「たら」と「ば」も比べてみましょう。
  • あの店に行ったら、有名なケーキを食べよう
  • あの店に行けば、おいしいケーキがある

このように、日本語の文法表現には「意思を含む動詞と使える場合、または使えない場合がある」という規則が多いです。active verbs と non-active verbs の区別がしっかりできれば、このような使い分けが簡単になります。

単語の意味だけを覚えるのは不十分です。その動詞が行動を表しているのか、状態か、変化か、なども考えるようにしてみてください!

東京は今日も暑いですね。Stay cool !



2017年5月25日木曜日

「わかる」について考えてみよう

English translation

早速ですが、今回のタイトルどおり、日本語の動詞 「わかる」について考えてください。
これは「食べる」「飲む」「する」のような active verb だと思いますか?

答えは、いいえ。「わかる」は active verb ではありません。「ある」「いる」「つかれる」などの動詞もactive verb ではありません。これらが同じグループである感覚がつかめるでしょうか。この感覚がつかめる場合、日本語の文法の理解はらくになります。つかめない場合は、そういうものだと受け入れてください。

active verb の最も単純な文は次のようになります。
私は そば 食べる。
私は お茶 飲む。
私は テニス する。
でも、「わかる」はactive verb ではないので、「私は 日本語を わかる。」とは言いません。
日本語 わかる。
これが正しい文です。カジュアルに話す時は、「日本語 わかる?」「わかるよ。」とか、「これ わかった?」「わからない。」などとなるため、助詞は「を」か「が」か、どちらが省略されているのか、見えなくなっていますね。でも、本当は「」が隠れているのです。

村上春樹(むらかみ はるき)の小説の英訳をたくさんしている Jay Rubin さんは彼の著書 "Making sense of Japanese" (*1) の中で、次のように説明しています。
People don't wakaru things; things themselves do wakaru: they "are clear" or they "are understandable,"
この説明にしたがうと、「日本語わかる」= "Japanese is clear/ understandable." ですね。このように見ると、どうして「日本語をわかる」が正しくないかが、はっきりします

それでは、「私は 日本語が わかる。」の「私は」はどうやって考えればいいんですか?という質問が来そうですね。
私は/には 日本語が わかる。= As for me/ To me, Japanese is understandable.
 Jay Rubin さんもこのように解説しています。

そして、「わかる」はとても多用される単語です。私もここまで書いて来て、何度も「わかる」を使いそうになりましたが、あえて他の動詞を使ってみました。うすいピンクでマークしてある動詞は「わかる」で置き変えることができます。

国語辞典(*2) の「わかる」の定義を見てみましょう。
①理解する  
例)わけがわからない。(It doesn't make sense.)
例)あなたの言いたいことは よくわかる。(What you mean is understandable.)
②事実がはっきりする、判明する
例)犯人の身元がわかる。(find out the criminal's identity.)
例)問題の答えがわかる。(discover the answer to the question.)
"Understandable" または "understand" だけではないことが明らかです。これらに加えて、"learn" や "realize" などになる場合もあります。

また、「わかる」はactive verb ではないことから、可能形(かのうけい、potential form) はありません。「わかれる」は存在しません。"I can understand" と言いたいなら、「理解できる」を使いましょう。

「わかる」の使い方がわかりましたか?


*1 "Making sense of Japanese, What the textbooks don't tell you", Jay Rubin, Kodansha USA, Inc.
*2 『デジタル大辞泉』、小学館


2017年4月8日土曜日

「おいしそうじゃない」と「おいしくなさそう」

春になりましたね。東京では桜がきれいに咲いています。みなさんの町ではどうですか?
先日、桜について興味深い情報を知りました。ここでシェアするので、ぜひ読んでみてください。

地域情報紙 『ザ・AZABU』より
ソメイヨシノ: 日本で一番多い桜のタイプ。今咲いている薄いピンクの桜の名前です。桜には早く咲くタイプ、遅く咲くタイプ、白い桜、濃いピンクの桜など色々種類があって、それぞれに名前があります。

漢字のヘルプ: 園芸 品種(えんげい ひんしゅ)、種子(しゅし、または たね)、増殖(ぞうしょく)、接ぎ木(つぎき)、継承(けいしょう)、一斉に(いっせいに)


ここからは日本語の勉強です。今日の投稿のタイトルは「おいしそうじゃない」と「おいしくなさそう」です。この2つは否定の部分「ない」の位置が違います。
みなさんは普通、どっちを使いますか?また周りの日本人はどっちを使っていますか?

  1. これはおいしそうじゃない。: おいしい可能性がないと思う。
  2. これはおいしくなさそう。: おいしくない可能性があると思う。
私は両方使いますが、どちらを使っても意味に大きい差はないと考えています。どっちでも好きな方を選んで、問題ないでしょう。

では、次の例はどうでしょう?
  1. 山田さんは日本人みたいじゃない。: 山田さんには日本人の要素が見えない
  2. 山田さんは日本人じゃないみたい。: 山田さんには日本人の要素がないように見える。
この2つも差がないと思います。伝えたいことは同じです。
それから、1の文を「日本人みたくない」という場合もありますが、実はこれは文法的には間違いです。「みたい」は「みたいな」という な形容詞ですから、否定形は「くない」じゃなくて、「じゃない」が正しいですよね?ただ、日本人でも「みたくない」という人は多いです。他のな形容詞の「きれい」を「きれくない」と言ったら、日本人はだれでも「変だ!」と感じるのに、「みたくない」は定着してしまっているんですね。

さて、次の例を見ましょう。
  1. 彼は来るはずがない。:彼が来る可能性は絶対にない
  2. 彼は来ないはずです。:彼は来ないだろうと予想する。
この2つは結局言いたいことは同じです。「彼は来ない」と言いたいのですが、信じている強さが違います。1の文は「絶対に来ない」「ありえない」と確信している一方で、2の文は1ほどの確信はありません。

それでは、最後の例はどうでしょう?この例は先週私の生徒から聞かれた質問です。
  1. この温泉はあつすぎない。:とてもあつい!!というわけではない
  2. この温泉はあつくなさすぎる。:あつさが足りない
これだけではわかりにくいので、状況説明を少し追加します。
  1. この温泉はあつすぎなくて、ちょうどいい温度だね。
  2. この温泉はあつくなさすぎる。もっとあつい方がいいよ!
2の「なさすぎる」は実際に使われますが、私はこの表現に言いにくさや、まわりくどさを感じます。
「この温泉、あまりあつくないね。」の方が簡単で、言いたいことがすっきり伝わると思います。


2017年3月2日木曜日

How often? は日本語で何?

今年の冬、東京は雪が降りませんね。先日、みぞれが降ったり、風花(かざばな)が舞ったりしただけです。雨も少なくて、青空と乾燥した空気の日が続きます。先日、韓国はソウル出身の生徒が「東京の冬はソウルよりずっと暖かいし、天気もいいので、毎日気分がいい!」と言っていました。彼女の言う通り、人の気分は天気に左右されやすいですよね。寒くて暗い日が続くと、気分も沈みがちです。
そして、東京ではここ数日の光や空気には春を感じることもできます。桜の季節まであと一カ月ですね!

さて、今回は「英語で言うのは簡単なのに、日本語では何て言うの??」というシリーズの一つ、"How often?" についてです。

"How often?" 、とってもシンプルで、便利な質問です。
  1. How often do you go to the movies?
  2. How often do you eat home?
  3. How often do the buses come?
これらの質問を日本語にする時、日本人にとって簡単なのは3と2だと思います。1は何て言おうかな?とちょっと考えてしまいます。なぜでしょうか?
まず、3の質問をする場面を考えると、次の1時間やその次の1時間にバスを乗る予定があるはずですから、日本語の質問はこのようになるでしょう。
3. 1時間に何本バスが来るの?(つまり、How many buses per hour? )
2の質問なら、1時間内の回数を聞くということはあり得なくて、1日の中での回数を聞くのも変ですね。 そうすると、次のようになるでしょう。
2. 1週間に何回家で食事をするの?(つまり、How many times per week? )
1の質問は、相手が映画が大好きなら、1週間を基準として質問するでしょう。また、相手が忙しくて、映画を見る時間が無さそうなら、 1か月を基準とするかもしれません。それで、どっちの質問をしようかな?と考えてしまうという訳です。
1. 週何回映画を見る?、または、ひと月に何回映画を見る?(つまり、How many times per week?/ How many times per month? )
"How often?"と日本語で聞きたい場合は、質問の内容によって、時間的間隔を考えて「時の言葉」を選ばないといけないのです。

他の方法だと、「時間的間隔」=「頻度」(ひんど)と言い換えることができます。それで、「どのくらいの頻度で映画を見ますか」とか、「どのくらいの頻度でバスが来ますか」などと言うことも可能ですが、"How often?"ほど簡単な表現ではないですよね。

みなさんは "How often?" と日本語で聞こうと思った時に、どういう風に質問しますか?また、今までどういう風に質問したことがありますか?

2017年1月10日火曜日

ありがとうございます、ありがとうございました

English translation

今年最初の投稿はよくある質問にしました。ビギナーの生徒に限らず、上級者からも時々聞かれることです。
「ありがとうございます」と「ありがとうございました」の違いは何ですか?
答えは単純なのですが、確認もかねて、書いてみましょう。

「ありがとう」は感謝の表現ですから、だれかがあなたに何かをしてくれた時に言いますね。
例えば、上司が仕事を手伝ってくれた。
手伝ってくださって、ありがとうございました(1)
「上司が仕事を手伝った」ことは完了している(1)ので、 過去形の「ございました」を使います。論理的ですね。でも、この場合に現在形の「ありがとうございます」を使うことも実は可能です。それで、「ありがとうございます」と「ありがとうございました」が混乱してしまうのですね。

次の例は、来週までにお客さんが資料を用意してくれることになった。
ありがとうございます。よろしくお願いします。(2)
「お客さんが資料を用意すること」はまだ行われていない(2)ので、現在形/未来形の「ございます」を使います。この場合に過去形の「ございました」を使うことはできません。未完了(2)のことに過去形は使えない!これはルールです。

では、他の表現も見てみましょう。
「おつかれさまです」と「おつかれさまでした
この表現も「ありがとうございます」と「ありがとうございました」と同じルールで考えることができます。
夜7:00に仕事が終わって、社員はみんな家に帰るところです。同僚に何と言いますか?
おつかれさまでした(1)
今日の仕事は完了した(1)ので、過去形の「でした」を使います。会議の後やイベントの後でも、こう言って、お互いよく働いたことを認め合います。「ありがとう」と同様にここで「おつかれさまです」と言うことは可能です。

実は、日本の会社内では1日の終わりや長い会議の後だけではなく、常に「おつかれさま」というあいさつが聞こえます。社内でだれかとすれちがった時に、「おつかれさま」と声をかけ合います。これはもう、「おはよう」とか「こんにちは」と同じ感じで使われていると考えてもいいくらいです。
そして、この場合はまだ仕事は終わっていない(2)ので、次のように言います。
おつかれさまです(2)
たとえ、まだ1日が終わっていない昼間でも、「今日ここまでがんばって働いているよね、まだ疲れていない?大丈夫?」という意味が含まれているのでしょう。

では、もう一つ、「お世話になります」と「お世話になりました」。これらはどうでしょうか?
まず、この表現は英語などに訳しにくいですが、意味を理解していますか?
だれかがあなたのお世話をしてくれる、手伝ってくれる、または一緒にがんばってくれることなどに対しての感謝を表す。
例えば、5年間働いた会社をやめる時にいつも手伝ってくれた同僚にありがとうと言いますね。
今まで大変お世話になりました(1)
「同僚がお世話してくれたこと」は完了しています。 この場合は、現在形/未来形の「なります」を使うと、変になるので、使いません。

反対に、新しい職場に入社する時、同僚はこれからあなたと一緒に働きながら、色々手伝ってくれるでしょう。それで、次のようになります。
これからお世話になります(2)
未来のことを言っているので、「なります」を使います。 この形のみ可能です。

では、会社で働き始めて、日々一緒に働いているお客さんには何と言いますか?
いつもお世話になっています(3)
いつもお世話になっております。(敬語) 
日々の状態について言及しているので、状態/進行形の「ています」を使います。丁寧に言いたい場合は「います」を謙譲語に直して「おります」にします。

これはとても日本語的なあいさつで、日本の職場では欠かせない表現なので、ぜひ正しく使い分けられるようになってください。



2017年1月4日水曜日

あけましておめでとう

2017年 あけましておめでとうございます。

お正月休みはどうでしたか。日本では今年の休みはちょっと短かったですが、気分新たに新年を始められるといいですね。

2017年も日本語教師として、色々なことに挑戦していこうと思っています。
今年もよろしくお願いします。

岡本 美奈子(おかもと みなこ)