2017年4月8日土曜日

「おいしそうじゃない」と「おいしくなさそう」

春になりましたね。東京では桜がきれいに咲いています。みなさんの町ではどうですか?
先日、桜について興味深い情報を知りました。ここでシェアするので、ぜひ読んでみてください。

地域情報紙 『ザ・AZABU』より
ソメイヨシノ: 日本で一番多い桜のタイプ。今咲いている薄いピンクの桜の名前です。桜には早く咲くタイプ、遅く咲くタイプ、白い桜、濃いピンクの桜など色々種類があって、それぞれに名前があります。

漢字のヘルプ: 園芸 品種(えんげい ひんしゅ)、種子(しゅし、または たね)、増殖(ぞうしょく)、接ぎ木(つぎき)、継承(けいしょう)、一斉に(いっせいに)


ここからは日本語の勉強です。今日の投稿のタイトルは「おいしそうじゃない」と「おいしくなさそう」です。この2つは否定の部分「ない」の位置が違います。
みなさんは普通、どっちを使いますか?また周りの日本人はどっちを使っていますか?

  1. これはおいしそうじゃない。: おいしい可能性がないと思う。
  2. これはおいしくなさそう。: おいしくない可能性があると思う。
私は両方使いますが、どちらを使っても意味に大きい差はないと考えています。どっちでも好きな方を選んで、問題ないでしょう。

では、次の例はどうでしょう?
  1. 山田さんは日本人みたいじゃない。: 山田さんには日本人の要素が見えない
  2. 山田さんは日本人じゃないみたい。: 山田さんには日本人の要素がないように見える。
この2つも差がないと思います。伝えたいことは同じです。
それから、1の文を「日本人みたくない」という場合もありますが、実はこれは文法的には間違いです。「みたい」は「みたいな」という な形容詞ですから、否定形は「くない」じゃなくて、「じゃない」が正しいですよね?ただ、日本人でも「みたくない」という人は多いです。他のな形容詞の「きれい」を「きれくない」と言ったら、日本人はだれでも「変だ!」と感じるのに、「みたくない」は定着してしまっているんですね。

さて、次の例を見ましょう。
  1. 彼は来るはずがない。:彼が来る可能性は絶対にない
  2. 彼は来ないはずです。:彼は来ないだろうと予想する。
この2つは結局言いたいことは同じです。「彼は来ない」と言いたいのですが、信じている強さが違います。1の文は「絶対に来ない」「ありえない」と確信している一方で、2の文は1ほどの確信はありません。

それでは、最後の例はどうでしょう?この例は先週私の生徒から聞かれた質問です。
  1. この温泉はあつすぎない。:とてもあつい!!というわけではない
  2. この温泉はあつくなさすぎる。:あつさが足りない
これだけではわかりにくいので、状況説明を少し追加します。
  1. この温泉はあつすぎなくて、ちょうどいい温度だね。
  2. この温泉はあつくなさすぎる。もっとあつい方がいいよ!
2の「なさすぎる」は実際に使われますが、私はこの表現に言いにくさや、まわりくどさを感じます。
「この温泉、あまりあつくないね。」の方が簡単で、言いたいことがすっきり伝わると思います。


2017年3月2日木曜日

How often? は日本語で何?

今年の冬、東京は雪が降りませんね。先日、みぞれが降ったり、風花(かざばな)が舞ったりしただけです。雨も少なくて、青空と乾燥した空気の日が続きます。先日、韓国はソウル出身の生徒が「東京の冬はソウルよりずっと暖かいし、天気もいいので、毎日気分がいい!」と言っていました。彼女の言う通り、人の気分は天気に左右されやすいですよね。寒くて暗い日が続くと、気分も沈みがちです。
そして、東京ではここ数日の光や空気には春を感じることもできます。桜の季節まであと一カ月ですね!

さて、今回は「英語で言うのは簡単なのに、日本語では何て言うの??」というシリーズの一つ、"How often?" についてです。

"How often?" 、とってもシンプルで、便利な質問です。
  1. How often do you go to the movies?
  2. How often do you eat home?
  3. How often do the buses come?
これらの質問を日本語にする時、日本人にとって簡単なのは3と2だと思います。1は何て言おうかな?とちょっと考えてしまいます。なぜでしょうか?
まず、3の質問をする場面を考えると、次の1時間やその次の1時間にバスを乗る予定があるはずですから、日本語の質問はこのようになるでしょう。
3. 1時間に何本バスが来るの?(つまり、How many buses per hour? )
2の質問なら、1時間内の回数を聞くということはあり得なくて、1日の中での回数を聞くのも変ですね。 そうすると、次のようになるでしょう。
2. 1週間に何回家で食事をするの?(つまり、How many times per week? )
1の質問は、相手が映画が大好きなら、1週間を基準として質問するでしょう。また、相手が忙しくて、映画を見る時間が無さそうなら、 1か月を基準とするかもしれません。それで、どっちの質問をしようかな?と考えてしまうという訳です。
1. 週何回映画を見る?、または、ひと月に何回映画を見る?(つまり、How many times per week?/ How many times per month? )
"How often?"と日本語で聞きたい場合は、質問の内容によって、時間的間隔を考えて「時の言葉」を選ばないといけないのです。

他の方法だと、「時間的間隔」=「頻度」(ひんど)と言い換えることができます。それで、「どのくらいの頻度で映画を見ますか」とか、「どのくらいの頻度でバスが来ますか」などと言うことも可能ですが、"How often?"ほど簡単な表現ではないですよね。

みなさんは "How often?" と日本語で聞こうと思った時に、どういう風に質問しますか?また、今までどういう風に質問したことがありますか?

2017年1月10日火曜日

ありがとうございます、ありがとうございました

English translation

今年最初の投稿はよくある質問にしました。ビギナーの生徒に限らず、上級者からも時々聞かれることです。
「ありがとうございます」と「ありがとうございました」の違いは何ですか?
答えは単純なのですが、確認もかねて、書いてみましょう。

「ありがとう」は感謝の表現ですから、だれかがあなたに何かをしてくれた時に言いますね。
例えば、上司が仕事を手伝ってくれた。
手伝ってくださって、ありがとうございました(1)
「上司が仕事を手伝った」ことは完了している(1)ので、 過去形の「ございました」を使います。論理的ですね。でも、この場合に現在形の「ありがとうございます」を使うことも実は可能です。それで、「ありがとうございます」と「ありがとうございました」が混乱してしまうのですね。

次の例は、来週までにお客さんが資料を用意してくれることになった。
ありがとうございます。よろしくお願いします。(2)
「お客さんが資料を用意すること」はまだ行われていない(2)ので、現在形/未来形の「ございます」を使います。この場合に過去形の「ございました」を使うことはできません。未完了(2)のことに過去形は使えない!これはルールです。

では、他の表現も見てみましょう。
「おつかれさまです」と「おつかれさまでした
この表現も「ありがとうございます」と「ありがとうございました」と同じルールで考えることができます。
夜7:00に仕事が終わって、社員はみんな家に帰るところです。同僚に何と言いますか?
おつかれさまでした(1)
今日の仕事は完了した(1)ので、過去形の「でした」を使います。会議の後やイベントの後でも、こう言って、お互いよく働いたことを認め合います。「ありがとう」と同様にここで「おつかれさまです」と言うことは可能です。

実は、日本の会社内では1日の終わりや長い会議の後だけではなく、常に「おつかれさま」というあいさつが聞こえます。社内でだれかとすれちがった時に、「おつかれさま」と声をかけ合います。これはもう、「おはよう」とか「こんにちは」と同じ感じで使われていると考えてもいいくらいです。
そして、この場合はまだ仕事は終わっていない(2)ので、次のように言います。
おつかれさまです(2)
たとえ、まだ1日が終わっていない昼間でも、「今日ここまでがんばって働いているよね、まだ疲れていない?大丈夫?」という意味が含まれているのでしょう。

では、もう一つ、「お世話になります」と「お世話になりました」。これらはどうでしょうか?
まず、この表現は英語などに訳しにくいですが、意味を理解していますか?
だれかがあなたのお世話をしてくれる、手伝ってくれる、または一緒にがんばってくれることなどに対しての感謝を表す。
例えば、5年間働いた会社をやめる時にいつも手伝ってくれた同僚にありがとうと言いますね。
今まで大変お世話になりました(1)
「同僚がお世話してくれたこと」は完了しています。 この場合は、現在形/未来形の「なります」を使うと、変になるので、使いません。

反対に、新しい職場に入社する時、同僚はこれからあなたと一緒に働きながら、色々手伝ってくれるでしょう。それで、次のようになります。
これからお世話になります(2)
未来のことを言っているので、「なります」を使います。 この形のみ可能です。

では、会社で働き始めて、日々一緒に働いているお客さんには何と言いますか?
いつもお世話になっています(3)
いつもお世話になっております。(敬語) 
日々の状態について言及しているので、状態/進行形の「ています」を使います。丁寧に言いたい場合は「います」を謙譲語に直して「おります」にします。

これはとても日本語的なあいさつで、日本の職場では欠かせない表現なので、ぜひ正しく使い分けられるようになってください。



2017年1月4日水曜日

あけましておめでとう

2017年 あけましておめでとうございます。

お正月休みはどうでしたか。日本では今年の休みはちょっと短かったですが、気分新たに新年を始められるといいですね。

2017年も日本語教師として、色々なことに挑戦していこうと思っています。
今年もよろしくお願いします。

岡本 美奈子(おかもと みなこ)