2014年12月11日木曜日

be boring - be bored / surprise - be surprised

*English translation

日本語能力試験を受けた方々、お疲れさまでした。集中力が要るテストですから、本当に疲れたと思います。今はほっとしているでしょうね。しばらくは、テストのための勉強ではなく、日本の映画を見たり、本を読んだり、趣味を通して日本語を学んだりする方法もいいかもしれませんね。

さて、今日は感情を表す言葉の使い方を説明します。まず、次の二つの文を見てください。
  1. あ~、この映画はつまらないな。
  2. あ~、つまらないな。
英文にすると、
  1. (sigh) This movie is boring.
  2. (sigh) I am bored.
日本語では boring も bored も「つまらない」となっているのはおかしくない?2の文は "I am boring" にならないの?英語で考えると、変ですよね。
2の文をもう少し突っ込んで考えてみると、「今の状況がつまらないと思う」という文の省略形だと思います。「何もすることがないから」、「一緒に遊ぶ友だちがいないから」などの理由で、「今の状況はつまらない」と感じているのです。

他の単語も見てみましょう。「びっくりする」は "get surprised", "be surprised" です。
  1. I am surprised.
  2. This news surprised me.
  3. I was surprised by this news.
この英語を日本語に訳すと、
  1. (私は)びっくりした/びっくりしている。
  2. このニュースは私をびっくりさせた。
  3. 私はこのニュースにびっくりした/びっくりさせられた。
2の文は「びっくりする」の使役形 (causative form) で「びっくりさせる」を使っています。
3の文は「びっくりした」をそのまま使ってもいいですし、また、使役・受身形 (causative-passive) の「させられる」を使うこともできます。使役・受身の方が、「びっくり」の程度が強い感じがします。
実際、2の文はあまり使われず、3の文で表現することが多いでしょう。日本語は「私」で始まる文が好きなので、その特徴が現れていますね。

ちなみに、英語の"You scared me!" は日本語では「びっくりしたな!/びっくりさせないでよ!」と言うと自然です。つまり、"I am surprised! / Don't surprise me!" ですね。

「びっくりする」と同じパターンの単語をもう一つ紹介します。
  1. I am annoyed.             いらいらしている。
  2. He annoys me.            彼は私をいらいらさせる。
  3. I was annoyed by that fly.    あのハエにいらいらした/させられた。
形容詞と動詞を両方使って、気持ちを表す場合もあります。例えば、「悲しい」と「悲しむ」です。
  1. I am sad.                  私は悲しい。
  2. I feel sad about his misfortune.   彼の不幸を悲しんでいる。
  3. He made her sad.            彼は彼女を悲しませた。
2の文で動詞を使う時は「~を」を取ります。
この場合は「使役受身」の「悲しませられる」を使うことはありません。

「うれしい」と「喜ぶ」も同じように使います。

私たちが色々な感情を持つのですから、感情を表す言葉もたくさんありますね。ドキドキする、わくわくする、がっかりする、くやしい、はずかしい等々。使い方を覚えて、自分の気持ちを日本語で表現してみてくださいね。

最後に、2014年が間もなく終わろうとしています。今年はどんな一年でしたか?後悔がなく、満足に過ごせた人はすばらしいですね。私はいつも通り、楽しいことも、悲しいことも、良いことも、悪いことも経験しました。仲の良い友だちと旅行をする機会が続いたことがうれしかったです。2015年がより良い年になるように願っています。

みなさん、今年もこのブログを読んでくれて、ありがとうございました!心より感謝しています。
では、よいお年を!!

岡本 美奈子
Minako Okamoto


直訳できない "It's a beautiful day!"

 明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします!! と言いながら、最近はブログの更新をなまけています。読んでくださる方、ありがとう。 2023年は世界に平和が訪れることを心から願います。歴史を振り返ると、人間は戦争を繰り返していますね。今までの人類の半分は戦争で死ん...