2015年3月6日金曜日

"I hop" 第二弾

3月です。春めいてきました。春が来るのが嬉しいと感じるのは、冬の寒さがあるからですよね。寒いのは嫌だと思っても、やはり季節の違いをはっきり感じられるのは素敵なことです。長年シンガポールに住んでいた友人が日本に引っ越して来て一番感激したことは、「四季」があることだと言っていました。彼は窓から見える木々の変化をいつも楽しんでいたようです。

さて、前回の続きで、"I hope" について書きます。今日は「~といい」の表現を「主語は何か?」という点から考えましょう。まず、(希望に含まれている)主語を二つに分けます。
  1. あなた、第三者、人ではないもの

さらに、1を二つに分けます。
A. 希望が私(話者)と関係がないこと
B. 希望が私(話者)と関係があること

1-A の例文。
I hope that it will be sunny tomorrow.       明日は晴れるといい。
I hope that it will not rain tomorrow.        明日は雨が降らないといい。 
I hope that you/he will pass the audition.     あなた/彼がオーディションに受かるといい。
これらの文は動詞のショートフォームで結んだフレーズ(話者の希望)に「と いい」を付けた形です。 単純です。

1-B の例文。
I hope that you give me some advice.   あなたがアドバイスをくれるといい。
I hope that you will like it.          あなたがこれを気に入ってくれるといい。
I hope that she will come early.       彼女が早く来てくれるといい。
「~てくれる」を使うと、相手の行為が「私」にとってありがたい、うれしいという気持ちが表せます。 無くても、文法的に正しいし、問題はありませんが、「くれる」を使った方が気持ちを込めることができます。

では、2の主語が私の場合
I hope to see you again.    (私はあなたに)また会えるといい。
I hope to get a job overseas.   (私は)海外で仕事につけるといい。 
ポイントは「会う」と「つく」が可能形の「会える」と「つける」になることです。 これは可能形じゃないと、間違いです。

それで、先ほどの例文 "I hope that you give me some advice." をちょっと変えて、考えてみます。
「あなたがアドバイスをくれる」を「私」から始まる文に変えると、次のようになります。
(私は)あなたからアドバイスがもらえるといい。
「あなた→くれる」が「私→もらう」になって、「もらう」が可能形の「もらえる」になります。同じ意味ですが、主語が変わると動詞の形が違うんですね。他の二つの文も同じことができます。
(私は)あなたにこれを気に入ってもらえるといい。
(私は)彼女に早く来てもらえるといい。
「~といい」を主語に注意して、正しい動詞を選んで使ってみてください。それから、"I hope so." は「そうだといい」、または「そうなるといい」「そうできるといい」と言うのが簡単かな。反対に、"I hope not." は「そうじゃないといい」、または「そうならないといい」。場合によって使い分けてくださいね。



2015年2月9日月曜日

Haruki Murakami が好きな方へのおすすめ

冬はやっぱり毎日寒いですね。外出するのも寒いと一層疲れてしまいますが、帰宅後の私の楽しみは「村上さんのところ」を読むことです。これは作家の村上春樹(むらかみ はるき)さんがファンからの質問などに答えて、ファンと交流しているサイトです。期間限定なので、楽しめるのは今だけです。
読者からの質問は時々だらだらと長い場合もありますが、村上氏の答えはシンプルで、とても読みやすいと思います。作品に関することから、人生に関すること、いたって普通のことまで、村上氏の色々な面がわかりますよ。

私が今のところ一番好きなやりとりはこれでした。他に笑ってしまうものもいっぱいあります。

2015年1月25日日曜日

"I hope" 第一弾

*English translation

東京では寒い日が続いています。空気がとても冷たいです。でも、この冬はまだ雪がちゃんと降っていません。1月1日に小雪が舞いましたが、それだけです。2月には大雪が降るでしょうか。

さて、日本語の学習を始めて間もなく、外国人が知りたがる表現の一つが "I hope" です。初心者に簡単に教える際に私はとりあえず「~といい」という表現を教えます。ただ、これはとりあえずの表現です。なぜなら、「~といい」は英語の "I hope" と同じようにいつも使えるわけではないからです。例えば、英語でよく言う "I hope you had a good weekend." は日本語にはそのまま訳せないんですよ。それで、今日はこの点について書いてみます。

まず、次の英文を日本語にしましょう。 "I hope it will be warm tomorrow." 
明日はあたたかいといい
「明日はあたたかい」の部分が話し手の希望で、この部分の終わりは動詞の辞書形か、名詞/形容詞の普通形(つまり、ですがない形) にします。「と」は仮定 (if) を意味します。したがって、この日本文の直訳は次のようになります。
"If it is warm tomorrow, it would be good." 
辞書には "hope" の日本語は「望む」や「希望する」とありますが、こんな場合には使われません。
日本語では仮定の表現を使うだけで、話し手の「望み」や「希望」を強く表す言い方はしないんですね。おもしろいです。

では、仮定表現を使った例文をもう少し見ましょう。
"I hope you (will) have a nice trip." これは未来のことについての希望です。
  • 楽しい旅行だといいね。(名詞文)
  • 旅行が楽しいといいね。(形容詞文)
  • 楽しい旅行になるといいね。(動詞文)

次に、現在のことについての希望。"I hope you are having a nice trip."
  • (あなたが) 旅行を楽しんでいるといいな。
この仮定の文は将来のことや現在のことを仮定する (assume) 場合には使えますが、過去のことに対しては使えません。
もともと、仮定の「と」は過去形の動詞を前に取りません。

では、過去のことについての希望はどう言うのでしょうか。"I hope you had a nice trip."
  • 楽しい旅行だった?(名詞文)
  • 旅行は楽しかった?(形容詞文)
  • 旅行楽しんだ?(動詞文)
このように、相手に質問をして楽しかったか、どうかを確認するのがいいでしょう。とっても基本的な文で、簡単ですね。

でも、"I hope" について色々考えていたら、「一筋縄(ひとすじなわ)ではいかない」ことを発見してしまいました! だから、一回では説明しきれないので、数回に分けて書こうと思います。とりあえず、今日のところはここまで。次回、また!





2015年1月3日土曜日

2015年 お正月

明けましておめでとうございます。2015年が始まりましたね。
みなさんの新年の抱負は何ですか?日本語をもっと勉強すると決めた人もきっといますよね。がんばってください!
私の抱負はもっと仕事をがんばること、もっと日本語について考えること、そして(趣味の面では)絵を描くことです。今まで絵は見るばかりだったんですが、今年はクリエイティブになってみようと思います。日常の物事への視点が変わっていく気がしています。

みなさん、今年もよろしくお願いします。
岡本 美奈子 (Minako Okamoto)


2014年12月11日木曜日

be boring - be bored / surprise - be surprised

*English translation

日本語能力試験を受けた方々、お疲れさまでした。集中力が要るテストですから、本当に疲れたと思います。今はほっとしているでしょうね。しばらくは、テストのための勉強ではなく、日本の映画を見たり、本を読んだり、趣味を通して日本語を学んだりする方法もいいかもしれませんね。

さて、今日は感情を表す言葉の使い方を説明します。まず、次の二つの文を見てください。
  1. あ~、この映画はつまらないな。
  2. あ~、つまらないな。
英文にすると、
  1. (sigh) This movie is boring.
  2. (sigh) I am bored.
日本語では boring も bored も「つまらない」となっているのはおかしくない?2の文は "I am boring" にならないの?英語で考えると、変ですよね。
2の文をもう少し突っ込んで考えてみると、「今の状況がつまらないと思う」という文の省略形だと思います。「何もすることがないから」、「一緒に遊ぶ友だちがいないから」などの理由で、「今の状況はつまらない」と感じているのです。

他の単語も見てみましょう。「びっくりする」は "get surprised", "be surprised" です。
  1. I am surprised.
  2. This news surprised me.
  3. I was surprised by this news.
この英語を日本語に訳すと、
  1. (私は)びっくりした/びっくりしている。
  2. このニュースは私をびっくりさせた。
  3. 私はこのニュースにびっくりした/びっくりさせられた。
2の文は「びっくりする」の使役形 (causative form) で「びっくりさせる」を使っています。
3の文は「びっくりした」をそのまま使ってもいいですし、また、使役・受身形 (causative-passive) の「させられる」を使うこともできます。使役・受身の方が、「びっくり」の程度が強い感じがします。
実際、2の文はあまり使われず、3の文で表現することが多いでしょう。日本語は「私」で始まる文が好きなので、その特徴が現れていますね。

ちなみに、英語の"You scared me!" は日本語では「びっくりしたな!/びっくりさせないでよ!」と言うと自然です。つまり、"I am surprised! / Don't surprise me!" ですね。

「びっくりする」と同じパターンの単語をもう一つ紹介します。
  1. I am annoyed.             いらいらしている。
  2. He annoys me.            彼は私をいらいらさせる。
  3. I was annoyed by that fly.    あのハエにいらいらした/させられた。
形容詞と動詞を両方使って、気持ちを表す場合もあります。例えば、「悲しい」と「悲しむ」です。
  1. I am sad.                  私は悲しい。
  2. I feel sad about his misfortune.   彼の不幸を悲しんでいる。
  3. He made her sad.            彼は彼女を悲しませた。
2の文で動詞を使う時は「~を」を取ります。
この場合は「使役受身」の「悲しませられる」を使うことはありません。

「うれしい」と「喜ぶ」も同じように使います。

私たちが色々な感情を持つのですから、感情を表す言葉もたくさんありますね。ドキドキする、わくわくする、がっかりする、くやしい、はずかしい等々。使い方を覚えて、自分の気持ちを日本語で表現してみてくださいね。

最後に、2014年が間もなく終わろうとしています。今年はどんな一年でしたか?後悔がなく、満足に過ごせた人はすばらしいですね。私はいつも通り、楽しいことも、悲しいことも、良いことも、悪いことも経験しました。仲の良い友だちと旅行をする機会が続いたことがうれしかったです。2015年がより良い年になるように願っています。

みなさん、今年もこのブログを読んでくれて、ありがとうございました!心より感謝しています。
では、よいお年を!!

岡本 美奈子
Minako Okamoto


2014年11月21日金曜日

大好きな町 高知(こうち) 【N2の表現とともに】

今月のお休みに四国の高知へ行って来ました。高知ってどこ?と思う方も多いでしょうね。高知は京都や広島、金沢のように古くて美しい日本の町というわけではありませんが、実は歴史的には興味深い所です。私は歴史が大好きなので、今回の高知旅行では幕末、すなわち「江戸時代の末期」の重要人物のふるさとをめぐって、とても楽しかったです。

江戸時代末期は日本の歴史の中で、激動の時代です。将軍や武士、そして天皇もいるという国のシステムが変わろうとしているばかりか、同時にアメリカやヨーロッパが日本に開国を要求していました。その時代、政治や経済の変革に対して、多くの日本人が熱い志(こころざし)をもって活動していました。高知はそんな熱い人たちがたくさん生まれ育った場所なんです。当時、ここは力を持っていた地域だっただけに、彼らは江戸や京都、長崎などに行って活躍したわけです。そして、その同時代の人たちがそれぞれに関わっているので、彼らの人生の様々な話を知るのがおもしろいのだと思います。


幕末の人気武士、坂本龍馬(さかもと りょうま)。彼なしでは幕末の改革はなされなかったはず。
悲しいことに、明治時代が始まる直前に殺されてしまったが、日本を改革するためにその人生を走り抜いた

世界的企業・三菱グループの創始者 岩崎弥太郎(いわさき やたろう)のふるさと。
小さい村の貧しい家庭からの出身でも大成功を収めたのは、努力の結果にほかならないですね。


また、高知は農業国で、色々な野菜の生産高日本一を誇っています。それで、野菜が安くて新鮮なのはもとより、食事も美味しいです。実は日本の田舎はどこでもそうなのですが、食材の質が良くて、おいしいお酒が豊富です。その中でも、特に高知の人はアルコールに強いようです。そして、高知で見たビールの広告は高知の方言を使った高知仕様になっています。

高知市内のにぎやかな食堂。老若男女を問わず、食事が楽しめる所です。
ビールの広告が高知弁で、おもしろいですね。

ただ、現在の高知では人口減少が大きな問題になっています。若者は大都市に出てみたいもの。それは自然なことで、仕方がないと思いますが、人口の流出にともなって昔の高知のパワーが無くなってしまうのは残念でなりません。個人的に私は住んでみたいと思うくらい、高知はいい所です。

静かな高知市内の夕暮れ

みなさんも機会があれば、高知に行ってみてください。四国をまわる旅の一部でもいいと思います。
ところで、間もなく日本語能力試験があるということで、今回の投稿には色々N2の表現を入れて書きました。



2014年10月11日土曜日

the last - last

*English translation

前回の投稿が短いものだったのて、今月は2つ目も投稿もあります。短いですが。
まず、みなさんに質問です。次の英語をどうやって訳しますか。

  1. the last Saturday in October
  2. the last two people
  3. last Saturday
  4. last time
答えは
  1. 10月の最後の土曜日
  2. 最後の2人
  3. 先週の土曜日/この前の土曜日
  4. 回/この前の
"last" の訳は日本語で2つありますが、比べてみれば違いは簡単ですね。"the last"、 つまり "the first" の反意語は「最後の」で、"last" 、つまり "next" の反意語は「この前の」になっています。
the last: 最後の ⇔ the first: 最初の
last: この前の ⇔ next: 次の
「最後の」と「この前の」で混乱した場合は、英語で反意語を考えてみたら、どうでしょうか。
ただ次の英文はどちらの訳でもいいようです。
When was the last time you went to onsen?
最後に温泉に行ったのはいつですか?
この前 温泉に行ったのはいつですか? 
短い説明ですが、時々間違った使い方を聞くので、この違いについて書いてみました。

今日から日本では3連休ですね。また台風が来ているようですが、雨には気を付けて、楽しい週末を過ごしてください!