2019年12月31日火曜日

私 v.s. ぼく

*English translation

12月31日、おおみそかです!2019年はどんな年でしたか?

今年最後のテーマは基本中の基本とも言える「私」「ぼく」「おれ」の使い分けについてです。早速ですが、簡単な質問。「私」-「ぼく、おれ」を性別からどうやって使い分けますか?
私:女性が使う。男性が仕事の場面で使う。
ぼく、おれ:男性が使う。
では、男性は「私」-「ぼく、おれ」をどうやって使い分けるのでしょうか?上にもあるように、男性は仕事の時には丁寧さを出すため、「私」を使います。「私」を使うと、働いている社会人という印象を与えるので、学生は使う必要がないと思います。
しかし、「ぼく、おれ」を使うのは男の子や男子学生だけという単純な区別にはなりません。
ぼく、おれ:男の子が使う。大人の男性も使う。 
上記の理解が大切です。これを知らない外国人が時々いて、特に外国人男子高校生や大学生は自分を大人っぽく見せるために、「私」を使いたがる傾向があると思います。でも、高校生や大学生が「私は・・・」と話し始めると、やっぱり合わなくて変な感じがします。男子学生のうちは「ぼく、おれ」を使って、社会人になったら「私」を使い始めるのがいいと思います。しかも、社会人になったからといって、日本人男性がいつも「私」を使う訳ではありません。彼らは仕事の場面では「私」、友達や家族と話す場面では「ぼく、おれ」という風に使い分けています。
ぼく、おれ:男の子、男子学生がいつでも使う。大人の男性も友達や家族と話す時に使う。
私:大人の男性が仕事の場面で使う。 
次に、「ぼく」-「おれ」の使い分けについてです。「おれ」は「ぼく」よりラフな印象を与えますが、「ぼく」がかわいくて、女の子っぽいという訳ではないので、この点も誤解をしないようにしてください。
日本人の男の子や男性がどっちを使うかは、個人の好みの問題や、どっちが自分らしいか、によるのでしょう。そして、やはりネイティブスピーカーなので、適切な選択ができて、彼らがどっちを使っても私は違和感を持ったことがありません。
でも、正直に言うと外国人男性が「おれ」を使うのを聞くと、「えっ?」と感じることがあります。それは、「おれ」が持っているラフさのためでしょう。だから、「ぼく」を使うのが安全かなと思います。(私の個人的な印象かもしれませんが。)

カジュアル表現は丁寧な表現より簡単だと思いがちですが、実は難しいんですよ。丁寧語の難しさは単語、文法、使い方などの複雑さのためです。一方、カジュアル表現の難しさはニュアンスや雰囲気を理解することにあります。

「おいしい」-「うまい」-「うめ~」、"delicious" と言いたい時の表現の使い分けにも「私、ぼく、おれ」との共通点があります。
おいしい:だれでも使う。
うまい:男性的だが、女性も使う。ラフな印象。
うめ~:女性は基本的に使わない。男性が言っても多少品のない感じに聞こえるが、状況や言い方によっては、問題ない。 
でも、「うめ~」という表現をぴったり使える場面を非ネイティブスピーカーが選択するのは、難しいでしょう。それなら、男性は「おいしい」または「うまい」、女性は「おいしい」と言うのが最適でリスクがありません。

でも、こんなことを書くのは本当は心が痛みます。今の世の中では「男らしさ」や「女らしさ」の質を限定するべきじゃないと思うからです。だから、結局は自分が使いたい単語や表現を選ぶべきですが、同時に、だれと話しているか?どんな場面か?を考えて、どんな印象を話し相手に与えるか?を知ることも大事だと思います。

会話の雰囲気を理解して、どんな単語や表現が使われているかを学ぶにはテレビや映画を見るのがいいと思います。私のおすすめは『アグレッシブれつこ』(Agguretsuko) です!性格や社会的ポジションが異なる色々なキャラクターが出て来るので、日本語の使い方も様々です。その上、日本文化も知ることができますよ。冬休みに見て、楽しく日本語を習うのもいいかもしれませんね。

今年最後の日にブログ書くことができて、良かったです!英語のブログは全然書いていないので、後悔ばかりですが・・・
では、みなさん、良いお年を!2020年にまたね!!

直訳できない "It's a beautiful day!"

 明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします!! と言いながら、最近はブログの更新をなまけています。読んでくださる方、ありがとう。 2023年は世界に平和が訪れることを心から願います。歴史を振り返ると、人間は戦争を繰り返していますね。今までの人類の半分は戦争で死ん...