tag:blogger.com,1999:blog-65620317068778584022024-03-07T17:59:25.509+09:00nihongo day by dayThis blog explains Japanese grammar, expressions and words. I hope you will find it beneficial.
日本語上級者向けに日本語の文法や単語、一般的な質問について、私の経験を基に解説しています。ブログ上の日本語は通常、日本人が書いたり、読んだりするレベルと同じです。Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/16653347876242258149noreply@blogger.comBlogger206125tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-55826688516772841962023-01-23T15:29:00.002+09:002023-01-23T15:29:56.485+09:00直訳できない "It's a beautiful day!"<p> 明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします!!</p><p>と言いながら、最近はブログの更新をなまけています。読んでくださる方、ありがとう。</p><p>2023年は世界に平和が訪れることを心から願います。歴史を振り返ると、人間は戦争を繰り返していますね。今までの人類の半分は戦争で死んだのかもしれないなと思っています。いつの時代でも、どんな理由でも、戦争で命を落とすなんて、あってはならないことです。</p><p>さて、今日のテーマは "day" を使った英語の表現を日本語とくらべてみます。</p><p>冬の東京の天気は、晴れが続いて、空が青くて、空気がきりりとしているので、"It's a beautiful day!!" と言いたくなります。それで、外国人は「きれいな日!」と言ってしまうのですが、実は日本人はこう言いません。では、日本人は何と言うか?</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>It’s a beautiful day! →(今日は)いい天気です!</li></ul><div>つまらない表現だと思うかもしれません。その通りですね。"beautiful day" と "nice weather" は同じじゃない気がしますね。でも「きれいな日」は文法的に正しいですが、自然な表現ではないんです。</div><div><ul style="text-align: left;"><li>気持ちがいい日です。</li><li>気持ちがいい天気です。</li></ul><div>これも別の言い方になると思います。</div></div><div><ul style="text-align: left;"><li>きれいな空!</li></ul></div><div>"beautiful" (きれいな)を使いたければ、「空」と一緒に使うことができます。</div><div><br /></div><div>"Did you have a good day?" これもよく聞く質問ですが、日本語に直訳はできません。このような質問をするなら、"Was your day good?" という考え方になります。</div><div><ul style="text-align: left;"><li>今日はいい日でしたか。</li><li>(相手が学生なら)今日、学校はどうだった?</li><li>(相手が社会人なら)今日、仕事はどうだった?</li></ul><div>"I had a good day" も "My day was good" という言い方をします。</div></div><div><ul style="text-align: left;"><li>今日はいい日だった。</li></ul><div>"You made my day" は、どうでしょう?予想できるでしょうが、「あなたが私の日を作った」とは言いません。</div></div><div><ul style="text-align: left;"><li>あなたのおかげで、今日はいい日になった。</li></ul></div><div>英語では "I have a good day", "Do you have a good day?", "You made my day" のように「人と動詞の文」になりますが、日本語では「日(ひ)が良かったか、悪かったか、楽しかったか、いそがしかったか」という文になるんです。</div><div><br /></div><div>外国語はやっぱり思考方法がちがうんですね。興味深いです。</div><div><br /></div><p></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-28141020729677686612022-09-16T17:31:00.002+09:002022-09-16T17:31:54.811+09:00自動詞・他動詞ドリル<p> またまたお久しぶりです。夏は暑すぎて、ブログを書くのを先延ばしにしていました・・・</p><p>「先延ばし」(さきのばし)って、英語では "procrastination" です。この英単語、長いうえに難しくて、絶対に覚えられません。聞いたらわかるけど、自分では使えない単語です。ちなみに、他にもそういう単語があります。</p><blockquote><p>hibernation: 冬眠(とうみん)</p></blockquote><blockquote><p>entrepreneur: 起業家(きぎょうか)</p></blockquote><p>みなさんも、いつまでたっても覚えられない日本語の単語がありますか? </p><p>さて、今日は自動詞と他動詞のドリルをシェアしたいと思います。私が生徒に教える時に使っているものです。</p><p>自動詞と他動詞については、前にも書いたことがあるので、違いを知りたい場合は<a href="https://nihongodaybyday.blogspot.com/2020/10/vs-intransitive-verbs-transitive-verbs.html" target="_blank">それ</a>を読んでください。違いを理解した後、ぜひこの<a href="https://docs.google.com/presentation/d/1LJ09ngT2-RE2xMCIJUYRG0_E9b3Nh7uirGsc7RJAnc4/edit?usp=sharing" target="_blank">ドリル</a>をやってみてください。</p><p>ドリルの使い方</p><p></p><ol style="text-align: left;"><li>リンクを開いてください。<a href="https://docs.google.com/presentation/d/1LJ09ngT2-RE2xMCIJUYRG0_E9b3Nh7uirGsc7RJAnc4/edit?usp=sharing" target="_blank">自動詞・他動詞ドリル</a></li><li>スライドショーをオンにしてください。</li><li>スライド2は文型の説明です。</li><li>スライド3からドリルが始まります。下線に入れる動詞を答えてください。</li><li>「⇔」は反対の意味の動詞を答えてください。</li></ol><div>質問があったら、コメントして聞いてください。では、楽しんで!</div><div><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjURB4q0CEgJq5W-aCp2r9lItYLZtVi8rkH4bgw1VNwFvojEcFP4d50pIk8mAM58wnI1Doe3HVUvj-CbcbF62HEH_i5eUGrtl7shX-WMYInzD1y2SYSqIqBqUU5cH3FA_5FbnNEYJnJlghPPSKqOjDx5E5a7DQapd2vXDT_o-Km7iiq1D9RNLCquPyydQ/s1895/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%20(9).png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1067" data-original-width="1895" height="225" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjURB4q0CEgJq5W-aCp2r9lItYLZtVi8rkH4bgw1VNwFvojEcFP4d50pIk8mAM58wnI1Doe3HVUvj-CbcbF62HEH_i5eUGrtl7shX-WMYInzD1y2SYSqIqBqUU5cH3FA_5FbnNEYJnJlghPPSKqOjDx5E5a7DQapd2vXDT_o-Km7iiq1D9RNLCquPyydQ/w400-h225/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%20(9).png" width="400" /></a></div><br /><div><br /></div><p></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-22474014335180896452022-06-27T13:21:00.001+09:002022-06-27T13:22:14.723+09:00わすれた ー わすれていた(第二弾)<p> 最近「忘れた」と「忘れていた」の違いについて考えていました。そしたら、<a href="https://nihongodaybyday.blogspot.com/2019/07/vs.html" target="_blank">2019年7月にも同じテーマで書いた</a>ことに気がつきました!以前に書いたことを忘れていました!!</p><p>今回は状況の違いにもっと焦点を当てて、考えてみます。</p><p>①何かをする予定があった場合</p><p>例えば、友だちの誕生日のプレゼントを買う予定があった。いつからかわからないが、ある時から思い出すまで、その予定を「わすれていた」間がある。思い出した時に「あっ、プレゼントを買うのをわすれていた!」と言う。</p><p> <span style="color: #ff00fe;">わすれていた</span> 思い出した (I suddenly remembered it.)</p><p> ーーー<span style="color: #ff00fe;">ーーーーーーーーーーーー</span>┃ーーーーー→</p><p><br /></p><p>②過去にしたことを覚えていなかった場合</p><p>例えば、前にある店に行ったことがあった。いつからかわからないが、ある時から思い出すまで、その経験を「わすれていた」間がある。思い出した時に「あっ、あの店に行ったことをわすれていた!」と言う。</p><p><span style="color: #ff00fe;"> </span>店に行った<span style="color: #ff00fe;"> わすれていた</span> 思い出した (I suddenly remembered it.)</p><p> ーーー┃ーーーー<span style="color: #ff00fe;">ーーーーーーーーーーー</span>┃ーーーーー→</p><p><br /></p><p>①と②を見ると、「思い出した」ということが大事です。「思い出した」ことで「わすれていた」という状態が終わります。</p><p>③持ち物を持ってこなかった場合</p><p>例えば「携帯がない」ことに気がついた時に、「あっ、携帯をわすれた!」と言う。<br /></p><p> 気がついた(I realized it.)</p><p>ーーーーーーーーーーーー┃ーーーーー→</p><p><br /></p><p>④覚えていたことが急に消えた場合</p><p>例えば、いつも行く店の名前が思い出せない。「覚えていた」状態があったのに、今はその店の名前がわからないことに気がついた。その時に「あっ、名前をわすれた!」と言う。</p><p> <span style="color: #2b00fe;">覚えていた</span> 気がついた (I realized that I didn't remember it.)</p><p>ー<span style="color: #2b00fe;">ーーーーーーーーーーー</span>┃ーーーーー→</p><p><br /></p><p>③と④を見ると、「わすれたことに気がついた」ということが大事です。④はわすれた名前を思い出していない。つまり、まだ名前をわすれている。これは①と②と違う点です。①と②はわすれていた 状態は終わりました。</p><p>基本は「~ていた」は過去の状態を表すということです。</p><p><a href="https://nihongodaybyday.blogspot.com/2019/07/vs.html" target="_blank">2019年7月の投稿</a>と一緒に読んでもらうと、理解が深まるかもしれません。</p><p><br /></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-79658762345857575572022-04-21T18:15:00.000+09:002022-04-21T18:15:20.806+09:00直訳できない "I'm proud of you!"<p> 英語の "I'm proud of you." って、本当によく聞きますね。日本語に直訳したら、こうなるでしょう。</p><blockquote><p>私はあなたを誇(ほこ)りに思う。</p></blockquote><p>映画などの字幕でも、時々「君のことを誇りに思う。」とか見ることがありますが、実際の会話で「誇りに思う」は使われないと思います。それは日本人があまりほめることをしないからでしょうか。それとも、別の言い方があるからでしょうか。</p><p>他の国にくらべて、ほめることが少ない日本人でも、ほめる時はあります。そんな時「誇りに思う」に代わるのは下記の表現ではないでしょうか。 </p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>よくやった! </li><li>がんばった!</li><li>すごい!</li><li>えらい!</li></ul>簡単な表現と単語ですばらしい行為を単純にほめる。これが日本のスタイルなんです。話し手に「相手を誇りに思う」気持ちがあっても、それを表すのは恥ずかしいのかもしれませんね。<p></p><p>そして、「誇り」(pride) と言えば、「プライドが高い」という表現をよく使います。カタカナ英語が入ったこの表現はどういう意味でしょうか。</p><blockquote><p>プライドが高い人:ほかの人に負けたくない。だれかに注意されたり、間違いを指摘されたりすると、ひどくショックを受ける。</p></blockquote><p>使い方の例です。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>あの人はプライドが高いから、傷つけないように注意しよう。 </li><li>あの人はプライドが高くて、間違いを認められない。</li></ul><div>このように否定的な内容で使われることが多いです。「プライドが高い」からといって、かならずしも自慢ばかりしていたり、高慢な人というわけではないと思いますが、「プライドは大事だけど、それが高いのはちょっと・・・」というのが日本人的な考え方です。</div><div><br /></div><div><br /></div><p></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-22572453990736290992022-04-12T08:50:00.001+09:002022-04-12T08:50:21.435+09:00ドラマ『Tokyo Vice 』で日本語を教えました<p> 先週から日米で始まったドラマ『Tokyo Vice』は去年日本で撮影されました。その際に、二人の女優さん、レイチェル・ケラーさんとエラ・ルンプフさんに日本語を教えました。</p><p>ストーリーは、80年代東京のやくざ、警察、ホステスクラブ、新聞記者たちの世界を描いています。言語は英語と日本語が混ざっています。</p><p>見てみてください!そして、クレジットで私の名前を見つけたら、教えてくださいね!</p><p>https://www.cinematoday.jp/site/tokyo-vice/</p><p><a href="https://www.youtube.com/watch?v=l3oWrNQo_Ng">Tokyo Vice | Official Trailer | HBO Max - YouTube</a></p><p><br /></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com2tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-35482544781128110362022-03-08T15:09:00.000+09:002022-03-08T15:09:28.060+09:00かな?<p> 日本語って、文の最後に色々な音(文字)が付きますよね。ほら、この文にも「よ」と「ね」が付いています!ほかにも「か」「の」「わ」「な」などがあります。(方言も入れたら、もっとあるでしょう。)それらの違いが難しいと言う学習者は多いです。</p><p>そこで、今日は「かな」について考えてみましょう。これは質問の「か」と気持ちや感覚を表す「な」の組み合わせです。</p><blockquote><p>か:これはおいしいですか? </p></blockquote><blockquote><p>な:これはおいしいな。(「おいしいです」より気持ちが込められているので、「おいしいな!☺」または「おいしいな~☺」という書き方の方が意味が伝わるかもしれません。)</p></blockquote><p> では、次の文はどういう意味でしょうか。</p><blockquote><p>これはおいしい<span style="color: #ff00fe;">かな?</span>。</p></blockquote><p>「かな」の特徴の一つは<span style="color: #ff00fe;">ひとり言</span>です。だから、<span style="color: #ff00fe;">食べ物を手にとって、それを食べる前に自分に質問している</span>んです。</p><p>他には、一人で外出中、ある店を探している場合、ひとり言をつぶやいたことがありませんか。</p><blockquote><p>店はどこ<span style="color: #ff00fe;">かな?</span>ここから近い<span style="color: #ff00fe;">かな?</span></p></blockquote><p>きっとだれにでもこの経験はありますね。</p><p>あと、よく使うのが、自分の行動について自分に質問する場合です。</p><blockquote><p>明日何をしよう<span style="color: #ff00fe;">かな?</span>どこに行こう<span style="color: #ff00fe;">かな?</span></p></blockquote><p>ポイントは、<span style="color: #ff00fe;">自分の意志を表すために「しよう」「行こう」という意向形 (volitional form) を使う</span>ことです。 </p><p>そして、自分の行動だけではなく、他の人の行動や状態についても、自分に問うことができます。</p><blockquote><p>山田さんはこの料理が好き<span style="color: #ff00fe;">かな?</span></p></blockquote><blockquote><p>山田さんは来週スキーに行く<span style="color: #ff00fe;">かな?</span></p></blockquote><p>自分以外の人の行動について話す時は意向形を使う必要はありません。</p><p>さらに、<span style="color: #2b00fe;">「かな」はひとり言の質問に限らず、だれかに質問をする場合にも使えます</span>よ。</p><p>田中さんにたずねる場合:</p><blockquote><p>(田中さん、)明日3時に会える<span style="color: #2b00fe;">かな?</span></p></blockquote><blockquote><p>(田中さん、)手伝ってもらえる<span style="color: #2b00fe;">かな?</span></p></blockquote><blockquote><p>(田中さん、)写真を撮ってもいい<span style="color: #2b00fe;">かな?</span> </p></blockquote><p>こんな風に質問すると、「明日3時に会える?」「手伝ってもらえる?」「写真を撮ってもいい?」という直接的な質問にくらべて、<span style="color: #2b00fe;">ひかえめな印象になります。同時に、友だちにもよく使うカジュアルな表現</span>でもあります。便利なので、ぜひ使ってみてください! </p><p>ちなみに、私はひとり言が多いとよく言われます☺</p><blockquote><p> </p></blockquote>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-81608422100769686862022-01-05T19:14:00.002+09:002022-01-14T16:17:54.778+09:00「ています」の使い方<p>ブログを読んでくださる皆さん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!そして、日本語の勉強、がんばってくださいね!!私も引き続きこのブログを通して、日本語をわかりやすく、教えていきます。そして、最近私はブログだけではなく、同僚とYouTube チャンネルでも日本語レッスンをしていますので、ぜひそちらも見てみてください!!</p><blockquote><p><a href="https://www.youtube.com/channel/UCVEFkizTZJLBk4BGSq1pDSw" target="_blank">No longer lost in translation</a>: This series is full of helpful tips. Every episode is about five minutes long. The Japanese teachers share useful information which you won't find in textbooks.</p></blockquote><p>今日は、<a href="https://youtu.be/Sway7Dn_LLQ" target="_blank">エピソード8</a>をこちらで紹介します。以下の文を読んでもいいですし、ビデオを見ても「ています」について学べますよ!</p><p>**********************************************************</p><p>Minako: ブルースこんばんは。あれ、難しい顔をしてどうしたの?</p><p>Bruce: 今日買ったゲームソフトをなくした~。</p><p>Minako: 大切なものなのに、残念だね。でも、きっとどこかの店で<span style="color: #ff00fe;">売っている</span>から、また買えるよ。</p><p>Bruce: えっ?!もう10時だけど、どの店で売っているの?</p><p>Minako: あ~、今日はこの時間だからもう遅いよ。</p><p>Bruce: 「どこかの店で売っている」と言ったけど。</p><p>Minako: あ、そうか!ブルースはかんちがいしているんだね。</p><p>Minako: 「て形+います」には二つの使い方があるんだよ。一つは「<span style="color: #2b00fe;">今している動作</span>」で、もう一つは「<span style="color: #ff00fe;">継続している状態</span>」を表す。</p><p>Bruce: じょうたい?あ、それは <span style="color: #ff00fe;">state</span> だね。</p><p>Minako: 「売ります」は「場所で売っています」の形で、<span style="color: #ff00fe;">店が開いている時にその商品が買えるという状態を表している</span>。</p><p>Bruce: そっか。だから、みなこはこんな遅い時間にでも「売っています」と言ったのか。「今」だれかが売っているという訳ではないんだ。</p><p>Minako: そういうこと。</p><p>Bruce: わかった。他にも「て形+います」で、進行中の動作じゃなくて、状態を表す動詞がある?</p><p>Minako: あるよ。「<span style="color: #ff00fe;">知っています</span>」は過去のある時に情報がインプットされて、それが頭に残っていること。<span style="color: #ff00fe;">覚えたことが残っているという状態</span>だよ。</p><p>Bruce: なるほど。だから、"I know something" と言う時は「知っています」なんだね。</p><p>Minako: その通り。</p><p>Bruce: "I don't know" は「知っていません」でいいの?</p><p>Minako: あ~、「知っていません」は正しくない。「知りません」と言わないといけない。これだけが例外で、ふつう「ています」の否定形は「て形+いません」でいいんだよ。</p><p>Bruce: 了解。</p><p>Minako: 状態の他の例は<span style="color: #ff00fe;">「持っています」(have, own) </span>とか<span style="color: #ff00fe;">「住んでいます」(live in) </span>もあるよ。これらのその状態の継続を表している。</p><p>Bruce: ふーん。「て形+います」が進行中の行動か、今の状態か、どうやってわかるの?</p><p>Minako: そうね、「今」が付くとわかりやすいかな。例えば、<span style="color: #2b00fe;">「今食べています」「今飲んでいます」「今遊んでいます」</span>。それに「~します」の動詞なら、<span style="color: #2b00fe;">「今勉強しています」</span>とか。これは<span style="color: #2b00fe;">現在進行の行動</span>だね。</p><p>Bruce: うん、<span style="color: #2b00fe;">「今コーヒーを飲んでいます」は "This person is drinking coffee right now." </span>という意味だね。</p><p>Minako: じゃ、ここでふつうの「ます形」とくらべてみよう。<span style="color: #ffa400;">「今コーヒーを飲みます」と言うと、「これから飲む」</span>という意味になるよ。</p><p>Bruce: この場合、<span style="color: #ffa400;">「今」は行動が始まる点を指していて、「ます」は未来の行動を表している</span>んだね。</p><p>Minako: 例えば、<span style="color: #ff00fe;">「東京に住んでいます」は今の状態を表している</span>けど、<span style="color: #ffa400;">「来年から大阪に住みます」と言ったら、未来の動作や出来事</span>になる。</p><p>あと、気持ちを表す動詞、例えば<span style="color: #ffa400;">「そんけいします」は "I will respect you."</span> という意味だし、<span style="color: #ffa400;">「きんしょうします」も "I will feel nervous."</span> になる。だから、今の気持ちはどうやって言う?</p><p>Bruce: 「きんちょうしています」と言うかな?</p><p>Minako: いいね。「ています」で今の状態を表している。だから、ブルースが好きな女の子に「あなたを愛します」って言うと、相手は「なんだ、今は愛していないんだ」って思っちゃうよ。</p><p>Bruce: そっか。<span style="color: #ffa400;">「愛します」</span>は "I love you." じゃなくて、<span style="color: #ffa400;">"I will love you." </span>という意味なんだ。</p><p>Minako: そう。だから、「愛しています」という今の状態を伝えないとね。</p><p>Bruce: Okay. まちがえないようにするよ。</p><p><br /></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/16653347876242258149noreply@blogger.com1tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-39072479172550975262021-11-28T22:45:00.002+09:002021-11-29T13:05:39.366+09:00JLPT日本語能力試験のヒント<p> 一週間後の12月5日にはJLPTが行われますね。ぎりぎりになってしまいましたが、試験によく出る文法や単語でみなさんがひっかかりやすい項目をあげてみます。このブログを読める方たちはN3合格ぐらいの日本語レベルがあると思いますが、最初はN4もしくはN5でも出てくる単語から始めます。もしかしたらまだ引っかかっている人がいるかもしれません。</p><p>①「聞く」には二つの意味がある。</p><p></p><ol style="text-align: left;"><li>To listen/ hear</li><li>To ask (a question)</li></ol><div>ほとんどの人は最初に「聞く」=Listen/ hearと覚えるので、Ask の意味は忘れがちです。「音楽を聞く」「話を聞く」のように「<span style="color: #ff00fe;">何かを</span>聞く」という場合は<span style="color: #ff00fe;"> Listen/ hear</span> で、「先生に聞く」「友だちに聞く」のように「<span style="color: #2b00fe;">人に聞く</span>」という場合は <span style="color: #2b00fe;">Ask</span> ですよ!</div><div><br /></div><div>②「できる」は二つの意味がある。</div><div><ol style="text-align: left;"><li>To be able to do/ possible</li><li>To be completed/ made</li></ol><div>1は可能、2は完成や完了の意味を表しています。特に2の意味が忘れられがちですが、「建物ができた」「料理ができた」など、何かが作り終わったということです。助詞には「が」を使うことも重要です!</div></div><div><br /></div><div>次に、N4またはN3で出てくる文法です。</div><div>③「のに」は三つの使い方がある。</div><div><ol style="text-align: left;"><li><span style="color: #2b00fe;">Even though, Despite</span> </li><li><span style="color: #ff00fe;">It requires time/ money to do something.</span></li><li><span style="color: #ffa400;">An item is good/ useful/ used to do something.</span></li></ol><div>1はみなさんが知っている有名な使い方ですが、2と3はほとんどの人が知らない地味な使い方です。まず2の例文です。</div><div><ul style="text-align: left;"><li>この本を読む<span style="color: #ff00fe;">のに</span>1週間かかりました。</li><li>東京からあの町まで行く<span style="color: #ff00fe;">のに</span>3時間かかります。</li></ul></div></div><p>「の」は nominalizer で、その前の<span style="color: #ff00fe;">動詞は辞書形だけ</span>です!後には「時間やお金がかかる」という文が続きます。</p><p>次に3の例文です。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>このペンは絵をかく<span style="color: #ffa400;">のに</span>使います。</li><li>Google Maps は知らない所を歩く<span style="color: #ffa400;">のに</span>便利です。</li></ul><div>2と同様「の」はNominalizer で、その前の動詞は辞書形だけです。そして、ポイントは<span style="color: #ffa400;">文の subject/ topic は「物」です</span>。その物が便利だとか、役に立つと言いたい時に使います。</div><p></p><p><span>2と3と比べると、</span><span style="color: #2b00fe;">1の「のに」は、その前の動詞は普通形 (casual form) なら何でも可能ですし、形容詞と名詞+のにも大丈夫です。</span></p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>今日は晴れている<span style="color: #2b00fe;">のに</span>、寒い。</li><li>雨が降っていない<span style="color: #2b00fe;">のに</span>、みんな傘を持っている。</li><li>昨日は雨だった<span style="color: #2b00fe;">のに</span>、ハイキングに行った。</li><li>あのレストランは高い<span style="color: #2b00fe;">のに</span>、おいしくない。</li><li>この肉は和牛<span style="color: #2b00fe;">なのに</span>、かたい。</li></ul><p></p><p> ④「わけがない」と「わけにはいかない」の違いがわかりにくいと、よく聞きます。これは「わけがない」の英訳が "It's impossible" だったり、両方に "can't" が使われていることが多いからでしょう。本当はそこにそれ以上の意味が含まれているので、単純に "can't" などと覚えずに他の英訳で考えた方がいいと思います。私の提案は次のとおりです。</p><p></p><ol style="text-align: left;"><li><span style="color: #ff00fe;">わけがない:No chance of becoming a reality</span></li><li><span style="color: #2b00fe;">わけにはいかない:I can't let that happen</span></li></ol><div>例文を見て、上の訳で考えてみてください。</div><div><ol style="text-align: left;"><li>A:3年間大好きだった人にふられちゃった・・・ B:大丈夫? A:大丈夫な<span style="color: #ff00fe;">わけがない</span>。</li><li>今日は大事なお客様と会議があるので、遅れる<span style="color: #2b00fe;">わけにはいかない</span>。</li></ol><div>⑤「べき」と「はず」の違いもわかりにくいと、よく聞きます。これもどちらにも "should" という英訳が付いているのが、混乱のもとです。</div></div><div><ol style="text-align: left;"><li><span style="color: #ff00fe;">べき:Somone should do something (duty or repsonsibility)</span></li><li><span style="color: #2b00fe;">はず:I’m sure that...(speaker's certainity or expectation)</span></li></ol><div>例文を読んで考えてください。</div></div><div><ol style="text-align: left;"><li>フルマラソンに出ることが目標なら、もっと走る<span style="color: #ff00fe;">べき</span>だ。</li><li>電動自転車は充電したばかりだから、まだバッテリーは大丈夫な<span style="color: #2b00fe;">はずだ</span>。</li></ol><div>1の文は "You should run." 、2の文は "It should be okay." と訳すことができますが、"should" の使い方が違うので、「はず」の方はあえて英訳を変えてみるのがいいというわけです。</div></div><div><br /></div><div>テストが直前ですから、詳しく説明せずに英語で覚えるという方法をとりました。一語だけで単純に訳してしまうのではなく、ニュアンスを含む英訳で覚えれば、試験のためだけじゃなく実際に話す際にも、その表現が使いやすくなると思います。</div><div>試験に向けてあと少し。勉強がんばってください!</div><div><br /></div><div>私と私のグループが作っている Instagram でも「<a href="https://www.instagram.com/p/B3RWP7WDLXE/?utm_source=ig_web_copy_link" target="_blank">わけがない</a>」「<a href="https://www.instagram.com/p/B3tfI5gDL6h/?utm_source=ig_web_copy_link" target="_blank">わけにはいかない</a>」「<a href="https://www.instagram.com/p/CRdR2QyBu41/?utm_source=ig_web_copy_link" target="_blank">はず</a>」の使い方を教えています。興味があれば、見てみてくださいね。</div><div><br /></div><p></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/16653347876242258149noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-32763133587619745782021-10-30T10:09:00.002+09:002021-10-30T10:09:43.095+09:00女優さんに日本語レッスン<p> 一か月ぐらい前に、日本の放送局WOWWOWから『Tokyo Vive』という番組が2022年春から日本で放送・配信されると発表がありました。アメリカではHBO Maxで2022年に配信されるそうです。</p><p>このシリーズは去年から今年前半にかけて、東京を中心に日本で撮影されました。監督やプロデューサー、俳優たちはアメリカからも来ました。</p><p>日本を舞台にした話なので、日本人ではない俳優たちにも日本語のセリフがたくさんあって、彼らは日本語の学習と練習が必要でした。幸運なことに、私が日本語のレッスンを担当することになり、女優さん二人に日本語を教える機会を頂きました!</p><p>基本の日本語を教えたり、日本語のセリフや歌を練習したり、私にとっても大切な経験となりました!</p><p>『Tokyo Vice』を見るのが楽しみです。皆さんも見てみてくださいね!</p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com2tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-42660444461796486932021-10-08T11:31:00.000+09:002021-10-08T11:31:53.315+09:00のです/んです<p> 10月になったのに、東京は暑い日が続きます。9月は初日から雨で、涼しかったので、気候がおかしいことがよくわかります。</p><p>さて、今日のテーマは「のです(んです)」です。「のです」は書き言葉と話言葉。「んです」は主に話言葉で、「のです」よりカジュアルです。どちらも本当に本当によく使う表現ですが、教師にとっては説明が難しくて、生徒にとっては理解が難しい表現ですね!困ったものです。</p><p>そこで、今日は「のです(んです)」の一つの使い方のみを教えようと思っています。まず「のです(んです)」の基本を説明します。</p><blockquote><p><span style="color: #ff00fe;">「のです(んです)」は、話し手と聞き手、両方が知っている事実について話す時、使う。</span></p></blockquote><p>これ、忘れないでください!だから、自己紹介する時に、最初の文で「私はみなこなんです。」と言いません。 初めて会った相手(聞き手)は、私の名前は知らないはずだから、ここで「んです(なんです)」を使えません。</p><p>「のです(んです)」の一番わかりやすい例はこれです。</p><blockquote><p>病院で山田さんは痛そうです。医者はそれを見ています。</p></blockquote><blockquote><p>医者:どうした<span style="color: #ff00fe;">んです</span>か。 </p></blockquote><blockquote><p>山田: 足をけがした<span style="color: #ff00fe;">んです</span>。</p></blockquote><p><span style="color: #ff00fe;">山田さんの体に問題があることは、医者も見て知っています。</span>それで「どうしたんですか。」(What happened? / What's the matter?) と医者が質問しています。「どうしましたか」ではなくて、「どうしたんですか。」と言うことで、医者が見ていることに対して、好奇心を持っていることがもっと表されています。</p><p>山田さんも答える時に「足をけがしたんです」と言って、<span style="color: #ff00fe;">私たちが共有している「私が苦しんでいる事実」について、説明したいという気持ちを表しています</span>。</p><p>私はこの使い方が基本中の基本だと思っています。これを理解した上で、今日の例文に進みます。短い会話ですが、最後の文は結論です。</p><blockquote><p>上田:けっきょく東京オリンピックは無観客でしたね。</p></blockquote><blockquote><p>西:はい、あの時は感染者数が多かったし、ワクチン接種も進んでいませんでした。 </p></blockquote><blockquote><p>上田:そうですね。多くの日本人は、スタジアムに多くの人が集まって、感染が拡大することを心配していた<span style="color: #ff00fe;">んです</span>。 </p></blockquote><p>このように<span style="color: #ff00fe;">結論、またはまとめを言う時に、「のです(んです)」を使うことができます。</span>東京オリンピックをめぐる状況について、上田さんも西さんも知っていて、<span style="color: #ff00fe;">二人が共有している事実について、最後に「んです」を使って、まとめを言います。</span></p><p>次の例は会話ではなくて、説明文です。</p><blockquote><p>漢字は昔中国から日本に入ってきました。そして、日本人が漢字を変形させて、ひらがなとカタカナという日本の文字を作りました。漢字だけではなく、政治の制度や、農業や物を作る技術なども中国や朝鮮半島から日本に入ってきました。このように外国から新しいものを学び、日本は発展していった<span style="color: #ff00fe;">のです</span>。</p></blockquote><p>いくつかの説明によって、<span style="color: #ff00fe;">それを書いた人(私)も読んだ人(あなた)も同じ情報を共有します。そして、最後の結論の文に「のです」が使ってあります。</span> </p><p>こんな風に、日本語の文章の最後の文には「のです(んです)」がよくあると思います。何かを読む時、段落や章や本の終わりの方にこの表現を見つけてみてください。JLPT用の読解問題や聴解問題の文章にもこのパターンをよく見ますよ! </p><p><br /></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-88432310752162103222021-09-01T16:25:00.003+09:002021-09-01T16:28:58.598+09:00Back to school! Are you looking for a new Japanese teacher?<p> 9月が始まりました。夏休みが終わって、仕事をがんばろう!とか、勉強をがんばろう!という気持ちになった人もいると思います。日本語の勉強を(また)始めてみよう!という人は、是非私のウェブサイトをチェックしてみてください。私もサイトを一新しました。</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br /></div><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgvfGO18E4f68SHOV18pBfXzClYoCNaajmmnMNoB6bFwn4otUWhED48xWKk8XZ8KKpcSCMFYuK4pshLXg4os20f6a3HtaPVBx3vh8jsi614CMkJPSJp78H7-5JsBVCRzJLtswoYd3CkSBJn/s2048/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+%25285%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="1307" data-original-width="2048" height="255" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgvfGO18E4f68SHOV18pBfXzClYoCNaajmmnMNoB6bFwn4otUWhED48xWKk8XZ8KKpcSCMFYuK4pshLXg4os20f6a3HtaPVBx3vh8jsi614CMkJPSJp78H7-5JsBVCRzJLtswoYd3CkSBJn/w400-h255/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+%25285%2529.png" width="400" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.privatejapaneselesson.com/" target="_blank"><span style="font-size: large;">Private Japanese Lessons</span></a></td></tr></tbody></table><p><br /></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-12615917380627529442021-08-28T22:44:00.004+09:002021-09-29T15:55:01.126+09:00直訳できない:Too hot to walk<p> 残暑お見舞い申し上げます。</p><p>これは季節の挨拶です。知っていますか。「まだ暑さが残っていますが、お元気ですか?」と聞くために、知り合いや友人たちに葉書を出します。もう8月末なので、夏のまん中ではなく、夏の終わりですが、「残暑が厳しいですね~」と言うのは、毎年変わりませんね。今年はいつ涼しくなるの?という質問に加え、いつコロナウィルスの感染者が減るの?という質問も聞かれそうです。</p><p>先週もとても暑かったので、私の生徒は "It's too hot to walk outside." と日本語で言おうとして、どう言うか考えていました。"Too" は「すぎる」で、"to" は「に」かな?と彼は考えましたが、結局日本語の文が作れませんでした。</p><blockquote><p>It's too hot to walk outside.</p></blockquote><p>この文は直訳するのではなく、<span style="color: #ff00fe;">頭の中で文の作り方を変える必要があります</span>。まず、この文を二つに分けましょう。</p><blockquote><p>It's too hot. I can't walk outside.</p></blockquote><p><span style="color: #ff00fe;">"to walk outside" を "I can't walk outside." に変えると、日本語らしい考え方になります。この転換が大切です</span>。そして、この二つの文の関係性を見ると、前半が理由、後半がその結果です。</p><blockquote><p>【理由】暑すぎます。⇒【結果】外を歩けません。</p></blockquote><p>理由があったら、どの表現を使いますか?やっぱり「から」がいいですね。</p><blockquote><p>暑すぎるから、外を歩けません。</p></blockquote><p>これは正しい文ですが、多くの日本人は別の言い方をすると思います。</p><blockquote><p>暑すぎて、外を歩けません。</p></blockquote><p>て形(すぎて)も、理由を表すことができるんです。でも、その場合には条件があります。「結果」の部分に話者の意思が含まれていないことです。「歩けません」(I can't walk.) は可能形 (potential form) なので、話者の意思を含む行動 (action) じゃありません。これは「状態」(state) のです。</p><blockquote><p>【理由】~て、【結果】状態。</p></blockquote><p>「<span style="color: #ff00fe;">結果の部分が状態か、状態じゃないか</span>、はっきりわからない」とか、「考えるのがめんどうくさい」と言う人もいるでしょう。でも、<span style="color: #ff00fe;">それを瞬間的に判断して「~て」と「~から」を使い分けているのも、日本語的な考え方だと思います</span>。こういう技を身につけるのはなかか大変だから、下記のパターンを覚えてください。</p><blockquote><p>"too hot to walk outside" とか "too spicy to eat" など</p></blockquote><blockquote><p>⇒「~すぎて、~できない」を使う。 </p></blockquote><p> </p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com2tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-45615796420703619332021-07-31T13:28:00.000+09:002021-08-16T12:44:14.843+09:00"I'm sorry I will be late." v.s. "I'm sorry I was late." 日本語で何て言う?<p>こんにちは!東京は暑い、暑い。そして、オリンピックとコロナウィルスとワクチンのニュースばかりです。日本はオリンピックが始まる前に、もっと多くの人がワクチンを打っていたら、オリンピック中に感染がこんなに増えることはなかったかもしれませんね。日本のワクチンの準備は遅すぎました。</p><p>ところで、みなさんは "I'm sorry I was late." と "Thank you for coming." は日本語で何て言いますか。このブログを読んでいる方たちには簡単かな。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>遅れ<span style="color: #ff00fe;">て</span>、すみません。</li><li>来てくれ<span style="color: #ff00fe;">て</span>、ありがとう。</li></ul><div>この二つの文は<span style="color: #ff00fe;">過去の行為 (past actions) に対して、謝ったり、感謝したりしています。</span>「私はもう遅れた。」と「友だちはもう来てくれた。」だけど、た形じゃなくて、<span style="color: #ff00fe;">て形を使って、「すみません」と「ありがとう」という気持ちに続いています。</span>次のようなパターンです。</div><blockquote><div><span style="color: #ff00fe;">【Te-form + Emotion。】 </span></div></blockquote><blockquote><div><span style="color: #ff00fe;"> Te-form (already happened, cause) >> Emotion (effect) </span></div></blockquote><div>では、<span style="color: #2b00fe;">まだ起きていないことに対して、謝ったり、感謝したりする</span>場合、何と言いますか。</div><div><ul style="text-align: left;"><li>I'm sorry I will be late.</li><li>You will come to my place. Thank you in advance.</li></ul><div>この英文は日本語でどうなるでしょう?</div></div><div><ul style="text-align: left;"><li><span style="color: #2b00fe;">すみません。遅れます。</span></li><li><span style="color: #2b00fe;">来てくれるんですか?ありがとう。</span></li></ul><div>このように、文を二つに分けて言います。</div></div><blockquote><span style="color: #2b00fe;">【Emotion。Cause (not happened yet)。】OR </span></blockquote><blockquote><span style="color: #2b00fe;">【Cause (not happened yet)。Emotion。】</span></blockquote><div><ul style="text-align: left;"><li>ごめん。遅れる。/遅れる。ごめん。</li><li>来てくれるの?ありがとう。</li></ul><div>これは友だちなどに使うカジュアルバージョンです。</div></div><div>仕事場で将来の行為について感謝する場合は、「よろしくお願いします」も使えます。</div><div><ul style="text-align: left;"><li>今後のご協力よろしくお願いします。(Thank you in advance for your support.)</li></ul><div><br /></div><div>明日から8月です。みなさんの住んでいる場所によって、夏の過ごし方も色々あるでしょうが、楽しんでください!</div><div><br /></div><div><br /></div></div><p></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-21051849051703428152021-05-30T17:00:00.002+09:002021-08-16T12:46:46.767+09:00YouTube Japanese series "No longer lost in translation"<p> 私が運営する日本語教師グループ Private Japanese Lessons が日本語を アニメーションで教える新シリーズを始めました!日本語学習に大切なポイントを毎回5分ほどで教えます。短いビデオなので見るのも簡単。説明も簡潔にまとめてあります。どうぞ一度ご覧ください!!</p><p><a href="https://youtu.be/ayrZwCh6fkc" target="_blank">Episode1「ない」だけで答えない!</a></p><p><a href="https://youtu.be/eJqywBZtVs8">Episode 2 文の時制は最後の動詞で決まる!</a></p><p><a href="https://youtu.be/3t4asVcNpdk" target="_blank">Episode 3 動詞のショートフォームって何?</a></p><p><br /></p><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><span style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><a href="https://youtu.be/ayrZwCh6fkc" target="_blank"><img border="0" data-original-height="720" data-original-width="1280" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEit_XXo7OFij67iwQjwN3jGyp6LaRJvy4imdDvKFlI6vezeQaBcTl3CaEGkAy_OLI2HBboYVpXikc4RVmHi51toq-tWPGGiYsra0aAbREu-fI0LxnJ3Sabtm8Gd-yz_dNEJnZ0OL89Rh6aM/s320/%25E3%2582%25B5%25E3%2583%25A0%25E3%2583%258D%25E3%2582%25A4%25E3%2583%25AB%25EF%25BC%2591.jpg" width="320" /></a></span></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://youtu.be/ayrZwCh6fkc" target="_blank"><br /></a></td></tr></tbody></table><br /><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><span style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><a href="https://youtu.be/eJqywBZtVs8" target="_blank"><img border="0" data-original-height="720" data-original-width="1280" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhTvG1eJAWoolfOIYIauqMN8akQvXSwMlPQEutU-G9Gey21WJ0WN2gFkzAHBocjzfwDl3tpdXn-Hm2Iw_EbJoZwYJ1Uf_GQyuyM6V6WlvCr2nev_ayDytQkXp69cmNtxstd-rR0OXTFoPWH/s320/%25E3%2582%25B5%25E3%2583%25A0%25E3%2583%258D%25E3%2582%25A4%25E3%2583%25AB%25EF%25BC%2592.jpg" width="320" /></a></span></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://youtu.be/eJqywBZtVs8" target="_blank"><br /></a></td></tr></tbody></table><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://youtu.be/3t4asVcNpdk" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;" target="_blank"><img border="0" data-original-height="720" data-original-width="1280" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgB7xkEzfNOat6e4527PPfYLM3c75upaHvto3H0Yci-W3v9fC-rilCRo4NubS1QeKX3OJ6Xygxux6J451c1-3k6NHEjnk54kL48tL56uT-fdVR1mQpiAAjxP5HzakJ5N4Pdub8Tj_UpcC91/s320/%25E3%2582%25B5%25E3%2583%25A0%25E3%2583%258D%25E3%2582%25A4%25E3%2583%25AB%25EF%25BC%2593.jpg" width="320" /></a></div><br /><p><br /></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-2420982830101615502021-05-15T20:44:00.002+09:002021-08-16T12:43:29.320+09:00「帰る」「戻る」「帰って来る」<p> シリーズ第三弾は「帰る」の使い方です。「帰る」は「行く」と「来る」と共に最初に習う動詞の一つですが、使える範囲は意外に限られています。</p><p></p><ol style="text-align: left;"><li><u>家</u>に<span style="color: #ff00fe;">帰る</span></li><li>(自分の)<u>国</u>に<span style="color: #ff00fe;">帰る</span></li></ol>この二つが基本です。つまり、<span style="color: #ff00fe;">自分が属している場所に帰る</span>。"I will return to the station." を「駅に帰る」と言うと、おかしいです。ほとんどの人にとって、駅は<span style="color: #2b00fe;">「自分の場所」ではありません</span>ね。では、この場合に何と言ったらいいか?<blockquote><div>駅に<span style="color: #2b00fe;">戻る</span>。<br /></div></blockquote><p>英語でよく言う "I will be back soon." も「すぐに戻るよ」と訳すのがいいでしょう。"I will be back home soon." なら「すぐに帰るよ」と言えます。</p><p>会社やホテルも「帰る」を使うことができます。自分が属している場所と考えられるからです。</p><p>では、次の場面で何と言うか、考えてみましょう。</p><p>日本に住んでいるスペイン人がスペインに行く場合。</p><blockquote><p>夏休みにスペインに<span style="color: #ff00fe;">帰ります</span>。</p></blockquote><p>そして、この人がスペインで夏休みを過ごした後、日本に行く場合。 </p><blockquote><p>もうすぐ日本に<span style="color: #ff00fe;">帰ります</span>。</p></blockquote><p><span style="color: #ff00fe;">スペイン人でも日本に住んでいるから、この人にとって日本は属している場所になります</span>。 </p><p>そして、日本で友だちがこの人に「いつ日本に来たか?」聞く場合。</p><blockquote><p>いつ日本に<span style="color: #ffa400;">帰って来ました</span>か?</p></blockquote><p>「帰る」と「帰って来る」の違いは何でしょうか。<span style="color: #ff00fe;">スペイン人のAさんと日本人のBさんが日本(同じ場所)にいて、Aさんがスペインに行けば、「スペインに帰る」と言えます。Aさんが他の場所に移動します</span>。</p><p>一方、<span style="color: #ffa400;">AさんとBさんが同じ場所にいて、Aさんがスペインから今二人がいる場所に戻れば、「ここに帰って来る」と言えます。Aさんは他の場所に移動してから、今いる場所に戻ります</span>。「~て来る」の「来る」は「今いる所に戻る」という意味です。</p><p>最後にもう一つ。すてきなレストランや、きれいな町に行って、”I want to come back here.” と言いたくなりますが、日本語では何と言いますか。レストランも旅行で行った町も自分が属している場所ではないので、「帰る」を使うのは変です。この場合は次のように言いましょう。</p><blockquote><p>またここに来たい。(I want to come again.)</p></blockquote><p>「また」の代わりに「もう一度」でも良いです。 </p><blockquote><div><div><blockquote><p> </p></blockquote></div></div></blockquote>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-89624421936128167592021-05-04T11:06:00.006+09:002021-08-16T12:43:39.867+09:00Number は番号?数?<p> シリーズ2つ目のトピックは "number" です。これも生徒と話している時、たまに気になる英単語の一つです。日本語を習い始めてすぐ、ほとんどの人が「電話番号」という単語を知るので、「number = 番号」と覚えてしまうのは仕方がないことでしょう。でも、「number = 番号」はいつも正しい翻訳というわけではありません。今日はこの点について書いてみます。</p><p>まず、「番号」から。</p><blockquote><p><span style="color: #ff00fe;">番号</span>:電話<span style="color: #ff00fe;">番号</span>、部屋<span style="color: #ff00fe;">番号</span>、クレジットカード<span style="color: #ff00fe;">番号</span>など、何かを特定するために0~9を使って表している。</p></blockquote><blockquote><p>例えば、「のぞみ100」という新幹線があれば、「100」はその新幹線の番号です。番号はその新幹線のアイデンティティを特定していると言えます。</p></blockquote><p>次に「数」(かず)という単語もあります。</p><blockquote><p><span style="color: #2b00fe;">数</span>:物がいくつあるか、または人が何人いるかを表している。</p></blockquote><blockquote><p>例えば、「コロナウイルスの感染者の<span style="color: #2b00fe;">数</span>は1000人です。」「この部屋のいすの<span style="color: #2b00fe;">数</span>とつくえの<span style="color: #2b00fe;">数</span>を教えてください。」</p></blockquote><p>「いすの<span style="color: #ff00fe;">番号</span>」と言ったら、 いすにその個体を特定する <span style="color: #ff00fe;">No. 1 とか、No. 2 などの番号</span>が付いていることになります。</p><p>最後に、「<span style="color: #ffa400;">数字</span>」(すうじ)という単語もあります。0,1,2,3,4,5,6,7,8,9は漢字でもひらがなでもカタカナでもない。数字です。</p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-55186536185527221062021-05-03T17:17:00.000+09:002021-08-16T12:43:46.666+09:00Student は学生?生徒?<p>今月は日本語と英語の単語の違いを3つ続けて、投稿しようと思います。4月中にブログを書かなかったし、ゴールデンウィークに家にいるし、やってみましょう。3つのトピックを選びました。日本語での正しい使い方を知っていると日常会話で役に立つと思います。</p><p>① "student" は日本語で何?</p><p>日本語学習者は 「student= 学生」と覚えることが多いでしょう。でも、それだと日本語では正しくない場合があります。student には「生徒」という日本語訳もあるからです。では、「学生」と「生徒」の違いは何でしょうか。</p><blockquote><p><span style="color: #ff00fe;">学生</span>:その人の社会的ステータスを表す。つまり、小学生から大学生の間の人。反対の言葉は「社会人」(working adult) 。</p></blockquote><blockquote><p><span style="color: #2b00fe;">生徒</span>:何かを習っている人。つまり、社会人でも何かを習っている人は、そのクラスの中で student です。反対の言葉は「先生」。 </p></blockquote><p>では、「先生」はどういう意味で、いつ使うの?</p><blockquote><p><span style="color: #ffa400;">先生</span>:何かを教える人。teacher-student の個人的な関係を表す。 </p></blockquote><blockquote><p>例「みなこは私の日本語の<span style="color: #ffa400;">先生</span>です。」「私は田中<span style="color: #ffa400;">先生</span>から料理を習っている。」</p></blockquote><blockquote><p>また、「先生」は teacher だけではなく、弁護士や政治家の名前を呼ぶ時にも使われます。 </p></blockquote><blockquote><p>例(私の弁護士の名前が「山田」の場合)「山田<span style="color: #ffa400;">先生</span>、お世話になっています。」</p></blockquote><p>これに対して、teacher には「教師」という訳もあります。</p><blockquote><p><span style="color: #6aa84f;">教師</span>:その人の職業を表す。 </p></blockquote><blockquote><p>例(自己紹介)「私は日本語<span style="color: #6aa84f;">教師</span>です。」 </p></blockquote><blockquote><p>例(他の人を紹介する) 「山田さんは高校<span style="color: #6aa84f;">教師</span>です。」</p></blockquote><p>このような使い方の差を考慮して、次の例を考えてください。</p><p>教えている外国人が「私は悪い学生です。」と言うのを、私は時々聞きます。外国人が宿題をしなかったり、前に習ったことを覚えていない時に、こう言うのですが、実はこの文は正しくありません。"I'm sorry that I didn't study what I had learned. For you, I'm a bad<span style="color: #2b00fe;"> student</span>." と言うなら、「私は悪い<span style="color: #2b00fe;">生徒</span>です。」が正しい文です。特定の teacher and student の関係を表しているからです。</p><p>あと、よくある質問は "How many<span style="color: #2b00fe;"> students </span>do you have?" です。これを訳す時は「学生」と「生徒」どちらを使いますか?</p><p>答えは「<span style="color: #2b00fe;">生徒</span>は何人いますか。」または「何人<span style="color: #2b00fe;">生徒</span>がいますか。」で、「生徒」が正解です。</p><p>一方、"When I was a <span style="color: #ff00fe;">student</span>, I did many bad things." みたいなことを日本語で言いたいなら、「<span style="color: #ff00fe;">学生</span>の時、悪いことをいっぱいした。」になります。今は社会人になった人が昔を思い出して話しています。</p><p>「学生」「先生」という単語は日本語学習を始めてすぐに習うので、頭に残っている単語です。それで、「生徒」「教師」という新しい単語がなかなか覚えられないかもしれません。</p><p><span style="color: #2b00fe;">My student</span>, <span style="color: #2b00fe;">your student</span> などと言いたい時は「<span style="color: #2b00fe;">生徒</span>」を使うということを覚えておくといいでしょう。</p><p><br /></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-29524328109271143442021-03-31T11:38:00.002+09:002021-08-16T12:44:21.405+09:00"I hope to see you again" は日本語で何と言う?<p> 春は別れと出会いの季節だと日本では言われています。3月に学校を卒業して、4月から働き始めたり、3月に人事異動が発表されて、4月から新しい部署で働き始めたりするからです。そんな時に今まで一緒に遊んできた友だちや、一緒に働いてきた同りょうに "I hope to see you again!" と言いたいですよね。こういうシンプルな表現を日本語で何と言うか?実は、学校や教科書では教えないものです。</p><p>答えを先に書くと、日本語では下のように言います。</p><blockquote><p>また <span style="color: #ff00fe;">会える</span><span style="color: #2b00fe;">と いい</span>です。</p></blockquote><blockquote><p>また <span style="color: #ff00fe;">会える</span><span style="color: #2b00fe;">と いい</span>ね!(カジュアル)</p></blockquote><blockquote><p>また お会い<span style="color: #ff00fe;">できる</span><span style="color: #2b00fe;">と いい</span>です/うれしいです。(フォーマル) </p></blockquote><blockquote><p>(英訳) If I <span style="color: #ff00fe;">can see</span> you again, that would be nice.</p></blockquote><p>"I hope" と日本語で言いたい時、「<span style="color: #2b00fe;">~といい</span>」を使ってみましょう。自然な日本語になります。「望む」(のぞむ)や「希望する」(きぼうする)という動詞を使わない方がいいでしょう。</p><p>そして、もう一つのポイントは、「会える」。「会う」ではなく<span style="color: #ff00fe;">可能形の「会える」を使います</span>。これはどうしてでしょうか?その答えを見つけるためには、「と」の使い方について考える必要があります。では、「と」の他の例文を見てみましょう。</p><blockquote><p>このボタンを押す<span style="color: #2b00fe;">と</span>、電気がつきます。</p></blockquote><blockquote><p>春になる<span style="color: #2b00fe;">と</span>、さくらが咲きます。 </p></blockquote><p>「と」の前後の部分は cause and effect の関係があります。</p><blockquote><p>cause: ボタンを押す → effect: 電気がつく</p></blockquote><blockquote><p>cause: 春になる → effect: さくらが咲く</p></blockquote><p>そして、それは<span style="color: #2b00fe;">普遍的な法則(ふへんてきなほうそく、universal law)</span>です。つまり、「いつでもそうなること」を表していて、そこに<span style="color: #2b00fe;">話し手の意思は含まれていません</span>。「ボタンを押す」ことはアクションですが、話し手が「ボタンを押したい」という意味ではありません。「押したい」とか「押したくない」とか話し手の意志にかかわらず、<span style="color: #2b00fe;">「押す→電気がつく」という流れが自然に起こります。話し手はコントロールする力を持っていません。</span></p><p>では、"I hope" の文に戻ります。希望を表す "I hope" には、もちろん話し手の意志が入っています。それなのに、「と」を使うというのは変な気もします。その点を妥協するためなのか、<span style="color: #ff00fe;">「希望」に可能形を使えば、話し手の意思を含まない文が作れます</span>。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>あなたに また 会いたい/あなたに また 会う:意思が表れている。</li><li>あなたに また <span style="color: #ff00fe;">会える:可能性が表れている。意思は表れていない。</span></li></ul><blockquote><div>⇒ <b>あなたに また <span style="color: #ff00fe;">会える</span><span style="color: #2b00fe;">と、いいです</span>。</b></div></blockquote><p>「その可能性が現実になったら、うれしい」という文です。自分の希望を実現するために、話し手にコントロールする力があるという印象はありません。遠回しで、ひかえめな表現で、日本語らしいと思います。</p><p>次のような別れのあいさつは、お世話になった人に対して使えますよ。</p><blockquote><p>大変 お世話になりました。また 一緒に お仕事が できると、いいです/うれしいです。お元気で。</p></blockquote><p>コロナウィルスの感染はまだ落ち着かないですが、みなさん気をつけながら、美しい春を楽しんでください! </p><p></p><p>以前に書いた「<a href="https://nihongodaybyday.blogspot.com/2015/01/i-hope.html" target="_blank">直訳できないー "I hope you had a nice trip."</a>」も読んでみてください。</p><blockquote><p> </p></blockquote>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-85383311927435610922021-02-22T10:49:00.006+09:002021-08-16T12:44:45.714+09:00新幹線のアナウンス<p><a href="https://nihognodaybydayenglish.blogspot.com/2021/03/genki-desu-ka-i-was-lazy-for-year-but.html" target="_blank">English translation</a></p><p>電車のアナウンスについての説明は、このブログでも私の<a href="https://www.youtube.com/channel/UCVEFkizTZJLBk4BGSq1pDSw" target="_blank">YouTubeビデオ</a>でも人気があります。今日は新幹線バージョンをやってみましょう。では、早速最初のアナウンスです。</p><blockquote><p>①<span style="background-color: #fff2cc;">今日も新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございます。この電車はのぞみ号東京行きです。途中の停車駅は・・・・・(駅名)です。(きょうもしんかんせんをごりようくださいまして、ありがとうございます。このでんしゃはのぞみごうとうきょうゆきです。とちゅうのていしゃえきは・・・です。)</span> </p></blockquote><p>最初の文を敬語がない普通の文にすると、こうなります。</p><blockquote><p>①今日も新幹線を使ってくれて、ありがとうございます。 </p></blockquote><p>そして、少し解説します。</p><p><span style="background-color: #fff2cc;">今日も</span>:「も」を使っている点がポイントです。「今日初めての新幹線じゃないですよね。何回も乗ったことがありますよね」という意味が含まれています。</p><p><span style="background-color: #fff2cc;">くださる</span>:「くれる」の尊敬語(そんけいご)。「私のために親切なことをした」という感謝の気持ちを表します。</p><p><span style="background-color: #fff2cc;">ありがとう</span>:「くれて」を前に使います。例えば、「来てくれて、ありがとう。」「手伝ってくれて、ありがとう。」動詞のて形が二つ続きますが、問題ありません。 </p><blockquote><p>②<span style="background-color: #d9ead3;">続いて、車内のご案内をいたします。自由席は一号車、二号車、三号車です。この電車は全席禁煙となっております。おたばこを吸われるお客様は喫煙ルームをご利用ください。(つづいて、しゃないのごあんないをいたします。じゆうせきはいちごうしゃ、にごうしゃ、さんごうしゃです。このでんしゃはぜんせききんえんとなっております。おたばこをすわれるおきゃくさまはきつえんルームをごりようください。)</span></p></blockquote><p>簡単な文はこうなります。</p><blockquote><p>②この電車は全席禁煙です。たばこを吸うお客さんは喫煙ルームを使ってください。</p></blockquote><p><span style="background-color: #d9ead3;">なっております</span>:「なっています」の謙譲語(けんじょうご)。「禁煙です」という断定の表現は強い印象を与えます。たばこを吸いたいお客さんに対して、 強く「禁止です!」と言いたくないために、「なっています」という優しい表現を使っています。「なって」は変化を表す「なります」(to become) ですが、「なっています」は今、変化が起きていることを表していません。「なっています」で今の状態を表すことができます。</p><p><span style="background-color: #d9ead3;">吸われる</span>:「吸う」の尊敬語。形だけ見ると、受身形と同じです。</p><blockquote><p>③<span style="background-color: #cfe2f3;">携帯電話はマナーモードに切り替えるか、周りのお客様のご迷惑とならないように、ご協力をお願いいたします。(けいたいでんわはマナーモードにきりかえるか、まわりのおきゃくさまのごめいわくとならないように、ごきょうりょくをおねがいいたします。)</span></p></blockquote><p><span style="background-color: #cfe2f3;">迷惑となる</span>:「迷惑になる」は同じです。そして、それは「他の人に迷惑をかける」という意味です。日本人は子どもの時から「他人に迷惑をかけてはいけない」と教えられています。電車の中など公共の場所ではとにかく、周りの人のことを考えて、行動することが求められています。</p><p><span style="background-color: #cfe2f3;">ならないように</span>:「ように」は使い方がいっぱいあるので、「ように」だけではなく、前後にどんな表現があるかをチェックしてから、「ように」の意味を考えましょう。この文の場合は「お願いします」が続いています。それで、「ように」にはリクエストの意味があります。「周りのお客様の迷惑とならない」ことがリクエストです。</p><blockquote><p>④<span style="background-color: #ead1dc;">お客様にお願いいたします。駅および車内への危険物の持ち込みは禁止されております。不審な物や行為にお気づきの場合は、乗務員または係員までお知らせください。(おきゃくさまにおねがいいたします。えきおよびしゃないへのきけんぶつのもちこみはきんしされております。ふしんなものやこういにおきづきのばあいは、じょうむいんまたはかかりいんまでおしらせください。)</span></p></blockquote><p>および:「AおよびB」は「AもBも」という意味ですから、このアナウンスの場合、「あぶない物は、駅へも持ち込んではいけない。そして、車内へも持ち込んではいけない。」です。</p><p><span style="background-color: #ead1dc;">禁止されて</span>:「禁止する」の受身形。</p><p><span style="background-color: #ead1dc;">おります</span>:「います」の謙譲語。</p><p><span style="background-color: #ead1dc;">お気づき</span>:名詞。動詞は「気づく」。「気がつく」は同じです。</p><blockquote><p>⑤<span style="background-color: #d0e0e3;">また、車内で緊急事態が発生した場合は、直接<b>乗務員に</b>お知らせいただくか、客室にある非常停止ボタンでお知らせください。(また、しゃないできんきゅうじたいがはっせいしたばあいは、ちょくせつじょうむいんにおしらせいただくか、きゃくしつにあるひじょうていしボタンでおしらせください。)</span></p></blockquote><p>「いただく」と「ください」(くださる)は同じ場面で 入れ替え可能で使うことができるので、どちらを使っても大丈夫です。主語は変わりますが、上のように主語を省略している場合は「いただく」と「ください」(くださる)を単純に替えても、言いたいことは同じままです。このアナウンスでは同じ表現が続かないように、両方を使っているのだと思います。しかし、この文は見れば見るほど、複雑なことがわかります。まずは簡単な「ください」の文から説明します。</p><p><span style="background-color: #d0e0e3;">お知らせください</span>:フルセンテンスは次のようになります。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>お客様が <b style="background-color: #ffd966;">私たち(乗務員)に</b> (緊急事態を)知らせてください。</li></ul><blockquote><div style="text-align: left;">この「に」は英語で "to" です。"A passenger, please inform <b style="background-color: #ffd966;">(to) us</b>."</div></blockquote><p>「いただく」の文は「ください」(くださる) の文とは主語が違うことに注意しましょう。</p><p><span style="background-color: #d0e0e3;">お知らせいただく</span>:フルセンテンスは次のようになります。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>私たち(乗務員)は <b>お客様に</b> (緊急事態を)ボタンで 知らせていただく。</li></ul><div>じゃ、アナウンスではなぜ「乗務員にお知らせいただく」と言っているんだろう?という疑問がわくと思います。</div><div><br /></div><div>お客様に:この「に」は「から」と置き換えられます。つまり、 "We will be informed by a passenger."</div><div>では、上の文をもう少し分析してみます。不自然な文ですが、文の構造はわかるでしょうか。</div><div><ul style="text-align: left;"><li>私たちは 「緊急事態を <b style="background-color: #ffd966;">乗務員に</b> お知らせすること」を お客様から いただく。 </li></ul><blockquote><div>この「に」は英語で "to" です。英文なら、"We will get an assistant that a passenger tells an urgent problem to us." という感じでしょうか。</div></blockquote><p>この「乗務員に」が「ください」の文の「乗務員に」と同じ役割を持っています。(黄色でマークしてある)。それで、アナウンスの「乗務員にお知らせいただく」が可能になっていると私は分析します。</p><blockquote><p>⑥<span style="background-color: #f4cccc;">車内で出ました不要な物はゴミ箱にお捨てくださいますよう、車内美化にご協力をお願いいたします。(しゃないででましたふようなものはゴミばこにおすてくださいますよう、しゃないびかにごきょうりょくをおねがいいたします。)</span></p></blockquote><p>簡単な文はこうなります。</p><blockquote><p>車内で出た不要な物はゴミ箱に捨てるよう、車内美化に協力をお願いします。</p></blockquote><p><span style="background-color: #f4cccc;">車内で出た</span>:これは「不要な物」を説明しています。つまり、語順を変えると、「不要な物が車内で出た」になります。「不要な物」とは「ゴミ」のことです。例えば、新幹線の中でお弁当を食べたら、その後で弁当箱やはしなどはゴミになります。その状況を「ゴミが出る」と言います。</p><p><span style="background-color: #f4cccc;">お捨てくださいますよう</span>:この「よう」はアナウンス③の「ならないように」と同じです。後ろに「お願いいたします」とあるので、「よう」の前の部分はリクエストを表しています。</p><p><span style="background-color: #f4cccc;">車内美化</span>:この四つの漢字を見ると、意味が完璧にわかります。車>>電車。内>>中。美>>きれい。化>>なる。「電車の中がきれになる」という意味です。</p><blockquote><p>⑦<span style="background-color: #d9d2e9;">間もなく京都です。今日も新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございました。京都を出ますと、次は名古屋に止まります。(まもなくきょうとです。きょうもしんかんせんをごりようくださいまして、ありがとうございました。きょうとをでますと、つぎはなごやにとまります。)</span></p></blockquote><p><span style="background-color: #d9d2e9;">ありがとうございました</span>:過去形。これは、新幹線を降りる乗客に対して、利用が終わったことへの感謝です。一方、最初のアナウンスは「今日も新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございます」(①)で、今から利用する人への感謝を表しているため、現在形です。</p><p>そして、最後の文は私が個人的に好きな文です。 私は東京に住んでいるので、例えば京都に行く時、東京発の新幹線に乗って、「京都を出ますと。次は新大阪に止まります」というアナウンスを聞きます。これを聞くと、「私は京都で降りることになっているけど、降りなければ、大阪に行けるんだ~。大阪でも降りなければ、その先の神戸や広島、福岡にまで行けるんだ~」と思います。「もっと遠くまで行ってみたい」という旅への憧れが高まるんです。</p><p>コロナウィルスの感染が落ち着いて、自由に旅行ができるようになったら、新幹線でこのアナウンスを注意して聞いてみてください。</p><p> </p></div><p></p><p></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-9216218825479500022021-01-31T18:55:00.000+09:002021-08-16T18:09:34.411+09:00"less" は日本語で何と言う?2021年が始まって、ひと月が経ちました。世界中の人たちが、今年は去年より良い年になることを願っていますよね。感染数を見ると、まだ心配な状況が続いていますが、ワクチンの接種が始まったことで少し希望が見えてきたでしょうか。引き続き感染に気をつけて、健康でいましょう!<div><br /></div><div>今日のテーマは英語の"less" についてです。"less" って便利な単語ですよね。形容詞か動詞にこの単語を付けるだけで、何かの程度が減ることが表せます。日本語にこんな便利な単語はありません。例えば、英語ならこんな風に言えます。</div><blockquote><div>Work less. Make more money.<br /></div></blockquote><p>"less" と "more" を対照的に使っているので、日本語で言うなら「仕事を<span style="color: #ff00fe;">減らして</span>、お金を増やそう」となるかな。 でも、「減らす」と「増やす」は "decrease" と "increase" です。"more" は「もっと」と訳せるので「もっとお金を増やそう」「もっとお金を稼ごう」などと言えますが、やっぱり "less" は日本語ではひと言に代えられません。</p><p>英語のように簡潔には言えませんが、「働く時間を<span style="color: #ff00fe;">少なくしよう</span>」「働く時間を<span style="color: #ff00fe;">減らそう</span>」など、「少ない」と「減る」を使うといいでしょう。</p><blockquote><p>It rains less here than there. ここはそこより雨が<span style="color: #ff00fe;">少ない</span>。</p></blockquote><blockquote><p>Drink less beer. ビールを飲む量を<span style="color: #ff00fe;">少なくする/減らす</span>。 (「ビールを少なく飲む」はとは言わない。)</p></blockquote><blockquote><p>This painting is less colorful than that. この絵はあの絵より色が<span style="color: #ff00fe;">少ない</span>。/この絵はあの絵<span style="color: #2b00fe;">ほどカラフルじゃない</span>。</p></blockquote><blockquote><p>I was less tired today than yesterday. 今日はきのう<span style="color: #2b00fe;">ほど疲れていない</span>。(「少なく疲れている」とは言わない。)</p></blockquote><p>「ほど+ない」を使うと、"This painting is <span style="color: #2b00fe;">not as colorful as</span> that. " の方が直訳でわかりやすいと思います。 </p><p>今年もこのブログを毎月一回書くことは私の目標です。何か質問がありましたら、遠慮なくいつでも聞いてください!2021年もよろしくお願いします!!</p><p> </p><blockquote><p> </p></blockquote><blockquote><p> </p></blockquote>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com5tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-83308017934569177122020-12-30T17:13:00.000+09:002021-08-16T18:09:59.092+09:00さようなら2020年!<p> 2020年が終わろうとしています。今年は本当に大変な年でしたね。自分の意思に関わらず、生活様式が変わっていって、できないことが増えてしまいました。心配せずに友だちと遊んだり、旅行したりできないのは、つまらないことですね。まさに、世界中がコロナウィルスに左右された年でした。</p><p>そして、今年は "Black lives matter." という大きな運動も世界中で展開されましたね。「特定の人種の優位性なんて、当然あってはいけない」ことだと、私も思います。</p><p>では、みなさん、「言語にも優位性」があると思いますか?具体的に言えば、言語の中で英語に優位性があると思いますか?</p><p>世界には共通語が絶対に必要で、英語が共通語であることは変えられない事実です。(今から共通語を変えることは時間と労力の無駄でしかありません。)ですから、政治、経済、ビジネスの場でも、友だちとのコミュニケーションでも英語が話せる人は楽だし、得をします。母国語に関係なく、仲間が増えます。そういう風に英語が役に立つことが多いから、英語圏でない国の人々は英語を勉強します。私もその一人です。</p><p>世界の多くの人が英語能力を重要だと思うから、英語ができる人に特権のようなものが自動的に与えられる。この流れは仕方のないことなのでしょうが、「英語さえできればすごい/えらい」という風潮には抵抗があります。言語の種類ではなく、話す内容の質が大事です。といっても、何かを多くの人に伝えて、わかってもらうためには、やっぱり英語が必要となるので、この議論はどうどう巡りになってしまいます。</p><p>せめて、英語が母国語の方には運よく持っているその環境を認識してほしいと思います。このブログを読んでくれる方たちは外国語として日本語を勉強しているので、もちろん感心するばかりです。</p><p>今年も日本語の学習、おつかれさまでした!来年もがんばってください!!そして、世界の状況が落ち着いて、たくさんの方が日本へ旅行や留学、仕事に来られるように願っています。</p><p>それでは、みなさん良いお年を!</p><p><br /></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-9345203043252192972020-11-30T14:57:00.002+09:002021-08-16T12:45:11.568+09:00直訳できないー That helps me a lot.<p>今日は11月30日。今月もぎりぎりでの投稿になりました。コロナウィルスの状況が日本を含めて、あちこちで悪化していますが、みなさんは元気に過ごしていますか。私は紅葉を見に家族と箱根旅行を計画していましたが、感染を広げたくないので、キャンセルしました。残念。。。それでも、都内の公園で犬の散歩をしながら、紅葉を楽しみました。</p><p>さて、今回のテーマは「helpの使い方」です。"help" と「手伝う」は完全に同じものではないので、タイトルの "That helps me a lot." は「それは私を手伝った。」とは訳せません。その理由は、<span style="color: #ff00fe;">「手伝う」は文字通り、人が他の人に手を貸すという意味があります。もっと言うと、他の人のすることを手伝って、いっしょに働いてあげるという意味</span>です。</p><p><span>それで、下記のような場合に使います。</span></p><p></p><blockquote>友だちは宿題を<span style="color: #ff00fe;">手伝ってくれた</span>。</blockquote><blockquote><p> <span style="color: #ff00fe;">手伝いましょうか</span>?</p></blockquote><p>では、次の英語の例はどうでしょうか。</p><blockquote><p>Your advice helped me. あなたのアドバイスは私を手伝ってくれた??</p></blockquote><p>この英文に「手伝う」を使うと、変な日本語の文になってしまいます。アドバイスをあげることは "help" や "assist" の行為ですが、いっしょに働いていません。宿題を手伝ったり、重い荷物を持ってあげたりするなど、実際に行動するのが「手伝う」です。</p><p>もう少し「手伝う」を使わない<span> "help" の文を見てみましょう。</span></p><p></p><p></p><blockquote><div>This medicine will help your pain この薬は痛みに<span style="color: #2b00fe;">効きます</span>。</div></blockquote><blockquote><p>My English helped me while I was traveling overseas. 私の英語力は海外旅行中に<span style="color: #2b00fe;">役に立った</span>。</p></blockquote><blockquote><p>Every little bit helps. どんな小さいことでも<span style="color: #2b00fe;">役に立つ</span>。</p></blockquote><blockquote><p>This way helps clean up the ocean. この方法は海をきれいにすることに<span style="color: #2b00fe;">役立っている</span>。/この方法は海洋汚染の防止を<span style="color: #2b00fe;">促している</span>。 </p></blockquote><p>「手伝う」の代わりに「役に立つ」「役立つ」を使う場合が多い気がします。でも、薬について言うなら、「効く」や「効果がある」の方が「役に立つ」より合っていますし、何でも「役に立つ」を使おうというわけではないのですが。。。 </p><p>最初に戻って、"That helps me a lot." を訳したら、「それはすごく<span style="color: #2b00fe;">役に立った</span>。」や「それのおかげで、<span style="color: #2b00fe;">たすかった</span>。」という文がいいんじゃないかと思います。</p><p>"help" "<a href="https://nihongodaybyday.blogspot.com/2016/08/it-doesnt-work-is-not.html" target="_blank">work</a>" "have" など英語では幅広く使える単語は、日本語に直訳できないことが多いので、英語の使い方を細かく分類して、日本語で考えることが必要ですね。</p><blockquote><p> </p></blockquote><p> </p><blockquote><div><br /></div></blockquote><div><br /></div><p></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-30404711187231898832020-10-22T10:55:00.004+09:002021-08-16T12:46:38.874+09:00日本語教師向け講座開講!<p> このブログを読んでくださっている日本語教師の皆さまへ。</p><p>私が主催する日本語教師グループ、Private Japanese Lessons は2020年11月から日本語教師向けの講座を始めます。「日本語教師のための教授法ブラッシュアップ講座」と題して、教師の方々が普段の授業で悩んでいることを、ベテラン教師の実際の教授法を通して解決していくという主旨の講座です。Zoomで行いますので、どこにいらしても受講できます!ご興味のある方は是非こちらのウェブサイトをご覧ください。</p><p>https://privatejapanesetutor.com/</p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-55871935900145678552020-10-12T12:44:00.000+09:002021-08-16T12:45:20.843+09:00自動詞ー他動詞 V.S. Intransitive verbs - Transitive verbs<p> 2か月間さぼっていた分を埋め合わせるために、2週間連続の投稿です!</p><p>今日は早速テーマに入りましょう。日本語の難しさの一つに自動詞と他動詞の存在があると思います。「はじまる」「はじめる」など、なんで似ている動詞を二つも覚えないといけないの?!と、日本語学習者みんながイラッとしたことがあるのではないでしょうか?</p><p>そもそも、自動詞と他動詞って何?とまだはっきりわかっていない方に、ここで説明します。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li><span style="color: #ff00fe;">他動詞</span>:「<span style="color: #ff00fe;">目的語+を</span>」と一緒に使う動詞。例えば、「すし<span style="color: #ff00fe;">を</span>食べる」「水<span style="color: #ff00fe;">を</span>飲む」です。</li><li><span style="color: #2b00fe;">自動詞</span>:「目的語+を」が要らない動詞。例えば、「雨<span style="color: #2b00fe;">が</span>ふる」「日本<span style="color: #2b00fe;">に</span>行く」です。</li></ul><div>一方、英語の Intransitive verbs と Transitive verbs の差は何でしょうか?</div><div><ul style="text-align: left;"><li>Transitive verbs: direct object(目的語)と一緒に使う動詞。例えば、"reads a book" "write a letter" です。</li><li>Intransitive verbs: direct object が要らない動詞。例えば、"Go to Japan" "Someone dies" です。</li></ul><div>日本語と英語の定義を比べると、どちらも言っていることは同じです。例に書いた動詞は日本語でも英語でも同じように分けられます。</div></div><div>ですが、実は日本語と英語には大きな違いがあります。それは、<span style="color: #ff00fe;">日本語ではそれぞれの動詞が自動詞か他動詞に分けられるのに対して、英語の動詞は一つの動詞が Intransitive にも Transitive にもなる</span>ことです。例を見てみましょう。</div><div><ul style="text-align: left;"><li>わたしはドア<span style="color: #ff00fe;">を閉めた</span>。(他動詞)</li><li>ドア<span style="color: #2b00fe;">が閉まった</span>。(自動詞)</li><li>I closed the door. (Transitive verb)</li><li>The door closed. (Intransitive verb)</li></ul><div>日本語には「閉める」と「閉まる」二つの動詞が存在しますが、英語には "close" だけです。つまり、"close" は 文の意味によって、Transitive verb と Intransitive verb のどちらにもなれるのです。それで、日本語を勉強する人は英単語一つにつき、日本語の単語を二つ覚えないといけないのです。。。でも、それは、単語を二つ習うだけではなく、どちらが自動詞か、他動詞かも覚えないといけないし、助詞のことも理解しないといけないので、大変ですね。</div></div><div><br /></div><div>では、次に英語では Transitive verb として使える動詞なのに、日本語では自動詞になってしまう基本動詞を紹介します。これは、日本語学習者が助詞を間違えてしまう大きな理由の一つです。</div><div><ul style="text-align: left;"><li>Play a game (Transitive verb)</li><li>ゲーム<span style="color: #2b00fe;">であそぶ</span>(自動詞)</li></ul><div>「あそぶ」は自動詞なので、「を」と一緒に使えません。「ゲームを」と言いたいなら、「ゲーム<span style="color: #ff00fe;">をする</span>」を使いましょう。「する」は他動詞です。</div></div><div><ul style="text-align: left;"><li>Meet a friend (Transitive verb)</li><li>友だち<span style="color: #2b00fe;">に会う</span>(自動詞)</li></ul><div>「会う」もなぜだか自動詞です。他動詞「見る」を使って「友だち<span style="color: #ff00fe;">を見る</span>」と言うことができますが、「会う」と「見る」の意味は異なります。(これについては、<a href="http://nihongodaybyday.blogspot.com/2020/10/blog-post.html" target="_blank">前回の投稿</a>に書いてあります。)</div></div><div><ul style="text-align: left;"><li>Ride a bicycle (Transitive verb)</li><li>自転車<span style="color: #2b00fe;">にのる</span>(自動詞)</li></ul><div>「のる」も自動詞です。</div></div><div><ul style="text-align: left;"><li>Understand Japanese (Transitive verb)</li><li>日本語<span style="color: #2b00fe;">がわかる</span>(自動詞)</li></ul><div>「わかる」は使い方を間違えることが多いですが、典型的な自動詞の例です。上の3つの動詞は行動 (action) を表しているので、「食べる」「飲む」「する」などの多くの Action verbs と同じように「目的語+を」を取ると考えてしまいますよね。これに対して、<a href="http://nihongodaybyday.blogspot.com/2017/05/blog-post_25.html" target="_blank">「わかる」はもともと Action verb ではなく、状態や能力を表す Non-action verb / State verb です</a>から、「を」ではなく「が」と一緒に使います。Non-action verb / State verb は自動詞になります。「ある」「いる」「要る」も同様です。</div></div><div><br /></div><div>さっきも書きましたが、結局「自動詞と他動詞」は覚えるしかないんですが、自動詞と他動詞の役割の違いをしっかり理解しておくことが、日本語理解の第一歩です。そして、自動詞と他動詞の違いに迷わなくなったら、その時は日本語を正しく使えるようになったということですよ。自動詞と他動詞の理解は日本語において、一番大切なことだと私は思っています!</div><div>これに関して、他の投稿もあるので、ぜひ読んでみてください。</div><blockquote><div><a href="http://nihongodaybyday.blogspot.com/2017/07/japanese-verbs.html" target="_blank">Japanese verbs 行動と非行動</a></div></blockquote><blockquote><p><a href="http://nihongodaybyday.blogspot.com/2017/08/japanese-verbs-2.html" target="_blank">Japanese verbs 2 自動詞と他動詞</a> </p></blockquote><div><br /></div><div><br /></div><p></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6562031706877858402.post-72673121334621575632020-10-06T17:54:00.000+09:002021-08-16T12:45:41.063+09:00家族を見る?!家族に会う!<p> すみません!2か月間ブログの更新をさぼってしまいました。。。言いわけですが、8月は暑すぎて、やる気がなく、9月は家の引越しで忙しかったんです。みなさんはこの2か月どのように過ごしましたか?日本ではまだコロナ感染の増減はあるものの、なんだか落ち着いている感じですね。私自身はほぼオンラインレッスンだけで仕事をしていて、友だちにもほとんど会っていないし、レストランにも行っていないし、単調な毎日を送っています。ですが、先週末は久しぶりに両親の家に家族が集まり、母の料理を食べて、楽しい時間を過ごしました。</p><p>それで、私は「先週末、家族に会った」と言いますが、「家族を見た」とは言いません。こから、今日のトピック「人を見る」と「人に会う」の使い方を説明します。</p><p>英語では "I'm going to see my family." と言いますが、これを日本語で<span style="color: #ff00fe;">「家族を見る」と訳すのは正しくありません。</span>「見る」はテレビ、絵、星など、何かを眺めるという意味で使います。一方、<span style="color: #ff00fe;">「会う」はだれかと対面して顔を合わせるという意味があるので、「家族に会う」「友だちに会う」</span>と言います。会って、一緒に食べたり、話したりします。</p><p>でも、次のような言い方はできます。</p><blockquote><p>家族の<span style="color: #2b00fe;">顔を見に</span>行く。</p></blockquote><p>家族の顔を見て、元気かどうかチェックするという意味ですが、実際は会って、話して、相手の様子をチェックしますよね。</p><p>それから、話はしなかったけど、駅で知っている人を見た場合には、次のように言えます。</p><blockquote><p>昨日、駅で<span style="color: #2b00fe;">山田さんを見た</span>。</p></blockquote><p>これは<span style="color: #2b00fe;">「見た」だけ。顔を合わせて、話したという意味ではありません</span>。 </p><p>英語の "see someone" に関連して、英語では "see a doctor" と言いますが、日本語で「医者を見る」にはなりません。そして、「医者に会う」とも言いません。日本語では<span style="color: #ff00fe;">「医者に行く」か「病院に行く」</span>が普通の言い方です。</p><p>そして、「友だちに会う」と「友だちと会う」の差は何か?と疑問を感じている人もいるかもしれません。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>に:(英語で直訳ができないので)target of the action</li><li>と:(ひと言で言えば)with</li></ul><div>「私は田中さんに会う」と言えば、私から田中さんの方へ向かう方向が感じられます。それは気持ちの面と、物理的な面があると思います。「私は田中さんと会う」と言えば、私と田中さんは双方向から近づいて、会うという印象です。いずれにしても、「私と田中が会う」という事実は同じで、なんとな~くニュアンスがちがうという程度ですから、「に?と?どっち??」と迷わずに使ってよいと私は思います。</div><div><br /></div><div><br /></div><p></p>Minako Okamotohttp://www.blogger.com/profile/00395642998279231346noreply@blogger.com0