さて、今日は日本語→英語、または英語→日本語に直訳できない表現を紹介しようと思います。
「I'm just curious. は日本語で何て言うの?」とたまに生徒から聞かれます。辞書をひくと Curiosity は「好奇心」なので、「好奇心がある」と言う人もいますが、なにか不自然な感じがします。だれかの性格を表す場合①に「好奇心が強い」と言うのはいいと思いますが、性格ではなく、ある特定ものに対してCuriosity がある場合②には他の表現を使うのがいいでしょう。
① He is a curious boy (who is always asking questions). 彼は好奇心が強い子どもです。
② I'm curious about what she said. 私は彼女が言ったことが気になる。「気になる」は「心配になる」というほど深刻ではないけど、何となく心に引っかかるものがあるという感じです。もちろん、「すごく気になる」や「とても気になる」という風に程度表現を付けると、深刻度を高めることができます。
She is always so curious about my work. 彼女は私の仕事がいつもすごく気になっている(みたいです)。
"I'm just curious." の他の言い方なら、「ちょっと知りたい(だけ)」も良いと思います。
A:この辺のアパートの家賃はいくらぐらいかな?
B:なんで?ひっこしたいの?
A:そうじゃないけど、ちょっと知りたいだけ。でも、"I'm just curious." ではなく、"he" や "she" の場合は「知りたい」ではなくて、「知りたがっている」を使いましょう。「たがる」は第三者の「~たい」という希望を表します。
A:この辺のアパートの家賃はいくらぐらいかな?
B:なんで?ひっこしたいの?
A:そうじゃないけど、Cさんが知りたがっているから。
では、「好奇心」という単語はいつ使うのでしょうね?よく使いそうな例文をあげます。
私は好奇心からこの事件について調べてみた。
何才になっても、好奇心を持つことはすばらしいです。
子どもの好奇心を満たす教育が必要です。「好奇心」という単語自体は一般的に使われています。そして、「好奇心がある」という表現は、「知らないことを何でも知ってみたい」と興味を持っているということで、その人の性格や日頃の物事への姿勢について述べていると思います。それで、ある特定のものに一瞬興味を示している文 "I'm just curious." には合わない表現なのでしょう。