2014年1月12日日曜日

仕事納めと仕事始め

日本で働く方のほとんどは先週が「仕事始め」だったと思います。お正月休みの後の最初の週はどうでしたか?私には一週間が長く感じました。また、朝6:00に起きる習慣に戻るのがつらかったです。ラッキーなことに、明日月曜日は成人の日でお休み。うれしいですよね。

話は年末に戻りますが、「仕事始め」の反対の言葉は「仕事納め」(しごとおさめ)。年末年始には「仕事納め/始めはいつですか?」という質問がよく聞かれます。この「おさめる」という単語の説明をしてほしいというリクエストがあったので、今日はそれを書いてみます。
まず、「おさめる」には「納める」「収める」「治める」の漢字があります。
  • 納める・収める:きちんと入れる  
例)物を箱におさめる。→収納(しゅうのう・ storage)

  • 収める:手に入れる 
例)勝利を収める。  収入(income)

  • 納める:お金や物を渡す 
例)税金を納める。→納税(のうぜい)  注文の品物を納める。→納品(のうひん)

  • 納める:物事をそれで終わりにする 
例)今日で今年の仕事を納める。→仕事納め

  • 治める:乱れているものを落ちつかせる、世の中を秩序ある状態にする
例)紛争を治める。  怒りを治める。  国を治める。→政治


このように見ると、色々な使い方があるように思いますが、実は基本は「物事があるべき場所にある」とか「物事があるべき状態になる」という意味なのでしょう。

日本語はもともと音が少ない言語ですし、漢字で複数の意味が表わせるので、音/ひらがなが同じでも、意味が違うという場合がよくありますね。この特徴を生かして、言葉遊びを楽しんでいる作家もいます。
多和田葉子(たわだ ようこ)は『かける』という作品で動詞の「かける」を何回も使って、文章を作りました。辞書を引くとわかりますが、「かける」はたくさんの意味がある動詞です。『かける』から最初の一文を引用してみます。
枕にカヴァーをかけ、ブラウスにアイロンをかけ、掃除機をかけ、洗濯機をかける主婦の仕事にはあまり縁のないわたしでも、朝食のトマトには塩をかけ、原稿を書くためにめがねをかけ、椅子に腰をかける。(*1)

長い文の中に「かける」が7回も使われています。「掃除機をかける」と「洗濯機をかける」 は同じ意味の「かける」ですが、これ以外は全部意味が違いますね!興味のある方は続きを読んでみてください。

*1 "Read Real Japanese Fiction", editted by Michael Emmerich, Kodansha, 2010


 
 
 

2 件のコメント:

Afi さんのコメント...

どうもありがとうございました

Minako Okamoto さんのコメント...

Afi san, 簡単な説明になってしまいましたが、よかったでしょうか?