2009年9月8日火曜日

「さがす」と「見つける」

9月ですね。残暑はありますが、真夏の暑さは終わり、朝夕には秋風も吹いています。季節の変化を感じる今日このごろです。そして、夏休みが終わり、これから日本語の勉強をがんばってみよう!と決意した方も多いのではないでしょうか?

私は3年ぶりにフランスへ旅行しました。3年前はフランス語が全くわからなかったけど、今回はたくさんの単語や文章が読めたし、少~しだけ聞き取りもできるようになりました。フランス語の文全体を聞きとるのは大変ですが、文の最後の単語だけは聞きやすくて、それが知っている単語だと「あっ、わかった!」と、うれしく感じました。
旅行中ある時、レストランで紙ナプキンがありませんでした。

フランス人の友人→店員: 紙ナプキンはありますか?(もちろん、フランス語で)

店員: ○□△×☆♡????chercher.

*私がわかったのは最後の単語、chercherだけでした。chercherは日本語で「さがす」。

私→友人: 店員はナプキンをさがすだけ?見つけて、持って来てくれないの

友人→私: ちがうよ、この場合、chercher見つけるの意味も含んでいる。


う~ん、私は前から外国人が「さがす」と「見つける」を使う時に、違和感(いわかん)を感じていたんです。フランスでは、私が「さがす」と理解している単語、chercherの使い方に日本語とのちがいを感じました。ここで、辞書の定義を見てみましょう。
  • さがす: 必要なものや、失くしたものを見つけようとする


  • 見つける: さがしていたものを発見する


  • look for: search for, try to find somebody/something


  • find: discover somebody/something unexpectedly, discover somebody/something by searching

こうしてみると、「さがすlook for」、「見つけるfind」の意味は同じようです。でも、実際にはlook forchercherには「さがして見つける」という「過程と結果」両方が含まれているのではないでしょうか?これに対して、日本語では「さがす」と「見つける」は別々のものだと私は認識しています。

さがす→ ものがある→ 見つける」 この3つの別々のステップが、英語やフランス語よりはっきりしてると思います。だから、「さがす見つける」はかならずしも直結しないのです

山田: 田中さん、ゆびわを失くしちゃったの?ちゃんと さがした

田中: さがしたよ。

会話①には「田中さんがゆびわを見つけた」という意味は含まれていません。「さがす」という過程だけを見ています。


山田: 田中さん、ゆびわを失くしちゃったの?(ゆびわは)見つかった

田中: うん、(ゆびわを)見つけたよ。よくさがしたら、バッグの中にあった。

会話②からは「田中さんがゆびわをさがした後、それを見つけた」ことがわかります。「見つけた」という結果が話されています。

③ この英文を日本語に訳してみてください。I hope you will find a good job.

私の経験上、多くの外国人は次のように訳します: 良い仕事をさがすといいね。

でも、この日本語文はおかしいのです。「仕事をさがす」という過程、例えば履歴書を書いたり、求人情報を読んだりすることは話し手の希望ではなくて、話し手の希望は「良い仕事を手にする」という結果なのです。だから、ここでは自動詞の「見つかる」を使って、次のように言います。「見つかる」の方が「見つける」より自然です。

(あなたに)良い仕事が見つかるといいね。

以上が「さがす、見つける」そして、"look for/chercher, find"に関する私の意見です。私の経験から考えたことなので、もしかしたら正しくないかもしれません。③の英文を外国人が日本語にする時も、「見つける」を知らなくて、似ている単語「さがす」を使うことが、たまたま多かっただけかもしれません。みなさんはどう思いますか?意見を聞かせてください。

8 件のコメント:

Jonathan さんのコメント...
このコメントは投稿者によって削除されました。
Jonathan さんのコメント...

「良い仕事をさがすといいね。」とは、アメリカ人もよく言うんですか。それはなぜでしょう。I hope you look for a good jobではなくてI hope you find a good jobとアメリカは言うはずなのに。面白いです。

minako okamoto さんのコメント...

そうですか、じゃあ「見つける」「見つかる」という単語を知らなくて、「さがす」を使ったのかもしれません。でも、そのパターンが多かったので、私は英語と日本語の感覚がちがうのかな~と思ったのです。

Jonathan さんのコメント...

まあ、微妙なことですよね。改めて考えるチャンスをくれてありがとうございます。^_^

ryan さんのコメント...

僕には「見つける」と「探す」の使い方より、「見つける」と「見つかる」の使い方のほうが難しいです。

一つが自動詞と一つが他動詞のことが分かります。
「00 が 見つかった」
「00 を 見つけた」

でも自動詞より他動詞のほうが正しい(か自然な)時がありますか?
たとえば
右足の靴下 を やっと見つけた
右足の靴下 が やっと見つかった

どっちも正しいですか?

minako okamoto さんのコメント...

ryan san, いい質問ですね。
見つける人のアクション、つまり「見つける」という行動が大切な場合、「いい仕事を見つけたい」とか、「いい仕事を見つけるつもりです」とか、「早くいい仕事を見つけよう」など、他動詞の「見つける」を使います。
一方で、「探しているもの/人を見つけた」という結果が大切な場合は、「そのものがあった」、または「その人がいた」という結果を強調するために、自動詞の「見つかる」を使うと、自然な日本語になります。
「やっと、いい仕事が見つかった」とか、「いい仕事が見つかるといいな」とか言いますね。
「いい仕事が見つかるといいな」は、希望でまだ仕事は実際に見つかっていませんが、「仕事が見つかる」という結果に視点が置かれています。

Dancin' Pete さんのコメント...

あのフランス人はたぶん、紙ナプキンがないかと思ったので、「探す」だけと言いました。。。ね?日本語で「紙ナプキンを見つけよう」と言う気持ちを伝えたかったと思います。その紙ナプキンがあるかどうかわからない時に、「探す」(または、探してあげる。。?)を使うことができると思ったんです。

minako okamoto さんのコメント...

Pete san,
そうですね、紙ナプキンがあるかどうかわからない時に、「探す」を使うことができます。
でも、これは「探すだけで、見つけて持って来るかどうかはわからない」という感じです。「見つける」の意味も少し含まれますが、弱いと私は思います。
「見つけて来ます」と言うと、「ちゃんと持って来てくれるんだ」と安心できますね。