2011年3月21日月曜日

開く(あく)-開く(ひらく)

*English translation

みなさんも知ってのとおり、3/11(金)に日本の東北地方で大地震が起きました。その後の津波で、たくさんの町が流され、たくさんの方が被害にあってしまいました。本当に悲しいことです。
今も被災者の方たちは寒い天気のもとで、食べ物や電気、水が足りない、または無いという生活をしています。大変つらい状況です。
それに加えて、福島県の原子力発電所の問題もまだ続いていて、日本中が心配しています。私もつねにニュースをチェックしています。
被災者の方たちの避難生活が少しでも良くなることと、放射能の問題がひどくならないことを心から願っています。

間もなく日本人が大好きな桜の季節ですが、今年はそれを単純に楽しむことは難しいでしょう。私はお花見をする気分にはなれません。それでも、美しい桜は沈んだ日本人の心を少しは元気にしてくれると思います。東京の桜開花予想日は3/30。東北地方では4月半ば以降です。
「開花予想日」とは、文字どおり「花が開く(ひらく)日」を予想します。「花が開く(ひらく)」は「花が咲く」と同じ意味です。花が「開く」(あく)ではなくて、花が「開く」(ひらく)。

漢字は同じで、"open"という意味も同じ動詞ですが、その違いは何でしょうか?
まず、「ひらく」を見てみましょう。花がひらくところを想像してください。花びらが中から外へひらいていきますね。だんだん、中が見えてくる感じです。二つ以上の方向へ動いていきます。
  • ひらく
  • ひらく
  • ひらく
  • 自動ドアひらく
  • 窓 (French windows) ひらく
次に、「あく」はかぎやふたなど入り口を閉めていた物が動いて、あく。そして、動きは一方向。
  • ドア(押すタイプ)あく
  • 窓 (sliding windows) あく
  • びんあく
ただ、「ひらく」と「あく」が両方使える場合もあるので、上の違いが必ずしも明確であるわけではありません。
  • ひらくあく
  • ひらくあく
それから、文法的な違いは「ひらく」が自動詞と他動詞である点です。一方、「あく」は自動詞で、その他動詞は「あける」です。「ひらく」の上の例は自動詞の場合です。次の例は他動詞の場合です。
  • かさひらく
  • ひらく
  • ひらく:新しい店を作って、ビジネスを始めること
もう一つの他動詞「あける」を使うと、違う意味になることもあります。
  • あける:毎日、開店時間に店をあけて、その日のビジネスを始めること
「ひらく」と「あく」と「あける」はなかなか複雑ですね。基本のルールは覚えておいて、後は実際の例を見るたびに、確かめるといいと思います。

では最後に、日本にいるみなさん、ストレスの多い日が続きますが、桜の花を見て、少しは明るい気分で春を迎えましょうね。私の大好きな桜の和歌を紹介します。
春風 花をちらすと 見る夢は 覚めても 胸さわぐなりけり  《西行(さいぎょう)》
ひさかたの 光のどけき 春の日に しづ心なく 花ちるらむ   《紀友則(きのとものり)》
*太字のに変えて、読むと、意味がわかりやすくなると思います。また、ここで「花」とは桜のことです。