2017年7月11日火曜日

Japanese verbs 行動と非行動

English translation

7月初めに日本語能力試験を受けた方、おつかれさまでした!試験はどうでしたか?
合格か不合格か、結果が大事な人もいるでしょう。合格でも、不合格でも、テストを目標に勉強したことが大事な人もいるでしょう。いずれにしても、ちょっと休憩して、夏を楽しんでほしいです。

さて、先月の投稿で「動詞のわかるは active verb ではない」と書きました。今月はこの点について、詳しく考えてみます。
日本語には動詞の様々なグループ分けがありますね。活用のためのグループ分けは複雑だけど規則性があります。(グループ1:行く、飲む、買うなど、グループ2:食べる、寝る、見るなど、グループ3:する、来る)これは覚えるしかないものです。
他のグループ分けは動詞の意味に関係していて、まずは自分の頭の中で「行動」(action) とは何か?「状態」 (state) とは何か?「変化」 (change) とは何か?など、概念の区別をする必要があります。

今回は動詞を二つのグループに分けます。
  1. active verbs行動の動詞)
  2. non-active verbs (行動ではない動詞)
active verbs はわかりやすいでしょう。「たべる、飲む、する、見る、行く」などです。

non-active verbs でわかりやすい例は、「ある、いる」。これらは action ではありません。存在 (existence) を表しています。

住んでいる」も同じです。これは行動だと考える人もいるかもしれませんが、「住んでいる」というのは一瞬の行動ではなく、長く続いている状態 (state) なのです。
―――――住んでいる―――――→ (time)

状態 (state) の他の例は、「疲れている、太っている、混んでいる」などです。

では、「疲れている、太っている、混んでいる」の辞書形「疲れる、太る、混む」はどんな意味合いでしょうか?これらは「変化」 (change) を表しています。
元気な状態 ――→ 疲れる 
細い状態 ――→ 太る
もちろん、「なる」も変化を表しています。

そして、可能形 (potential form) も non-active verbs です。
私は 日本語が 話せる。 (I can speak Japanese.) 
「話す」は行動ですが、「話せる」は「話す能力を持っている」という状態です。
泳げる、読める、サーフィンができる」などは、それぞれの能力や技術を持っているという意味です。

では、「見える」「聞こえる」は?"I can see" "I can hear" と訳すことが多いですが、これらも non-active verbs です。
ただ、実はこれらは人の能力ではなく、自然な状態なので、行動の動詞の「可能形」ではありません。
富士山が 見える。 (Mt. Fuji is visible.) 
「富士山がそこにある」から見えるのです。ここに意思のある行動は含まれていません。

結局、「見える」「聞こえる」は、「状態」ということになります。「わかる」も同様に考えることができます。
前回書きましたが、「わかる」は次のように考えてください。
(私は)日本語が わかる。  Japanese is understandable (to me).
「わかる」は行動ではなく、状態の動詞です。「勉強する、習う」はもちろん行動ですが、「わかる」は勉強した結果 (result) なんです。結果=状態です。

さて、どうしてこんな説明をしてきたかと言うと、active verbs or non-active verbs の区別ができると、文法的な理解が簡単になるからです。
non-active verbs は基本的に「を」と一緒に使いません。「日本語をわかる」は正しくないと前回書きました。「車をある」「サーフィンをできる」「富士山を見える」も正しくありません。「を」ではなくて、「が」を使います。ただ、「日本語を話せる」や「漢字を読める」など可能形 (potential form) の場合は、「を」を使うこともできます。

それから、もう一つの違いも大切です。
  1. active verbs は話し手の意思 (intention) を含む
  2. non-active verbs は話し手の意思を含まない。状態 (state)、変化 (change)、能力 (ability)、結果 (result) を表す
例えば、「ために」と「ように」を比べてみてください。
  • 病気をなおすために、薬を飲む。
  • 病気がなおるように、薬を飲む。
また、「たら」と「ば」も比べてみましょう。
  • あの店に行ったら、有名なケーキを食べよう
  • あの店に行けば、おいしいケーキがある

このように、日本語の文法表現には「意思を含む動詞と使える場合、または使えない場合がある」という規則が多いです。active verbs と non-active verbs の区別がしっかりできれば、このような使い分けが簡単になります。

単語の意味だけを覚えるのは不十分です。その動詞が行動を表しているのか、状態か、変化か、なども考えるようにしてみてください!

東京は今日も暑いですね。Stay cool !



6 件のコメント:

Ihwan Rizani さんのコメント...

先月から、岡本先生のブログを知っています。このブログから、いろんな文法を勉強できて、ほんとうに感謝しています。
大学生の頃、中国語を五年勉強したことがありますので、日本語の文章を読むと、漢字もありますから、多分50パーセントの意味が分かります。しかし、私の日本語は独学しましたから、日本語でコメントを書くと、文法がちょっとおかしいかもしれないですね。(笑)
これからも岡本先生の前の投稿も読みたいです。上級の日本語の文法を勉強できますから。本当にありがとうございます。

宜しくお願い致します。

Minako Okamoto さんのコメント...

Ihwan さん、
ブログを読んでくれて、ありがとう。
独学で日本語を勉強したのですね、すごい!
漢字がわかれば、日本語を読むのはそんなに難しくないでしょうが、日本語は書き言葉と話し言葉がかなりちがうので、その点が難しいかな?
これからも勉強がんばってください!

Ihwan さんはどの国の方ですか?

Ihwan Rizani さんのコメント...

私はインドネシア人です。
実は中国語でも書き言葉と話し言葉もありますよ。
私の場合は、日本語の勉強で、一番難しい事のは敬語かな。使うことが間違える時に、なんか可笑しくなるだけじゃなくて、失礼するかもしれないですね。
でも、漢字で書いたら、読み方がわからなくても、意味が半分わかるかもしれません。笑

Minako Okamoto さんのコメント...

Ihwan さん、インドネシアの方ですか。インドネシア語も難しそうですね。
敬語は日本人もよく間違えます。これは使って覚えるしかないです。本を読めば理論的にわかりますが、使うのが本当に難しいですね!

Ran さんのコメント...

私はこのブログを見つけたばかりです。一つの記事を読んだら、すぐに先生のブログにハマっちゃいました。説明方が分かりやすくて本当に嬉しいです。
私は去年から独学で日本語を勉強して、今年の7月に日本語能力試験のN3を受けました。
私も妹達に日本語を教えますが、どうしても説明するのが苦手なんです。ですから、こんなブログがあって本当に助かります。参考になります。

これからも宜しくお願いします! ^•^

Minako Okamoto さんのコメント...

Ranさん、コメントありがとうございます!
妹さんたちに日本語を教えているんですか?すごいですね。
質問があったら、聞いてください。