2013年10月25日金曜日

村上春樹 Haruki Murakami

先日ノーベル賞の発表がありました。今年も村上春樹(むらかみ はるき)がノーベル文学賞を受賞することはできませんでしたが、彼が現代を代表する作家であること、世界中で多くの人が彼の作品を楽しんでいることに変わりはありませんね。

私にとっても、もちろん村上春樹は一番の作家です。彼の作品を読むたびに、彼と同じ時代に日本に生きて、同じ言語を共有しながら、彼の書いたものを理解できるという喜びを感じます。彼の作品は色々な言語に翻訳されているので、世界中の人たちが読むことができるのですが、やはりオリジナルの言語は日本語ですし、外国語に翻訳しにくい部分や、日本人なら当然のように受け入れられることも作品の中にはたくさんあるでしょう。そういう訳で、彼の書いたものをそのまま理解できるというのは「日本語を話す人の特権だ」と思うほど、彼の本が好きです。

今年、NHKのラジオ番組で『英語で読む村上春樹』という番組があります。「村上春樹の作品を日本語と英訳で読んでみよう」というものです。
この番組は英語を勉強する日本人向けに作られているのですが、番組用のテキストは日本語と英語を比べているので、日本語授業の教材としても使えます。
この番組で10月からは『かえるくん、東京を救う』という村上の作品を採りあげています。すると、さっそく、この「かえるくん」という言葉をどう翻訳するかという問題にぶつかります。どう訳しているか興味のある方はご自分の言語の翻訳版を見てみてください。さらに、みなさん自身の日本語訳と比べてみるのもおもしろいと思います。おもしろい違いを見つけたら、ぜひこのブログにコメントをして教えてください。

村上春樹はやはり、私の外国人生徒たちや友だちにも人気で、ほとんどの人たちが彼の本を一度は読んだことがあります。村上作品のファンだから日本に来たという観光客にも会ったことがあります。彼は本当に日本を代表する日本人ですよね!
私はよく村上のエッセイを教材として使っています。小説は長いので授業中に読むのはなかなか大変ですが、彼の書いたエッセイは2ページぐらいなので早く読めますし、小説には現れていない村上の違う面を知ることができるのです。何より、村上ファンの生徒たちが楽しんで読んでくれます。そして、彼の日本語を教える立場から読んでみると、複雑な文を書いていないことがよくわかります。
エッセイは日本語ではたくさん出版されているので、興味のある方は本屋などで探してみてください。

以前に教えていた生徒の一人は「ある夜、村上がよく行く東京のジャズバーで村上に会って、サインをしてもらった」という話をしてくれました。その時に「どうして私に電話で知らせてくれなかったの?!」と私は怒りましたが、実際会ったら何を話していいかわからないでしょうね。

みなさんは彼のどの作品が好きですか?私は一番を選ぶことができませんが・・・

村上の出身地 京都伏見(きょうと ふしみ)

村上が育った神戸周辺