2013年6月16日日曜日

雨の季節

このところ、東京の天気は雨が降ったり、止んだり、晴れたりしていますが、湿度はずっと高いですね。湿度が高くなると、不快指数も高くなるのですが、朝夕などのしっとりした空気感が私は好きです。湿気に慣れない外国人にはつらい季節かもしれませんが、今は梅雨ですから、雨が降って当たり前。この雨のおかげで、日本の山も田畑も潤うのですから、雨を嫌なものと思わず、日本の風土や文化の一部だと思ってくださいね。

日本は雨の国ですから、雨に関する言葉が多いのもみなさんは知っていますね。
例えば、「梅雨」(つゆ)。これは中国語も同じです。どうして「梅」の雨なのかというと、梅の実がなる頃に降る雨だからです。
2月に梅の花が咲いていた木を見ると、今は梅の実がついていますよ。まだ緑のもあれば、もう黄色くなって下に落ちているのもあります。
また「五月雨」(さみだれ)という単語もあります。陰暦で五月は今の六月。それで梅雨の頃に降る雨の呼び名です。 
そして、その雨がやんで、晴れ間が出ると、「五月晴れ」(さつきばれ)と言います。 「梅雨晴れ」は別の名前ですが、こちらがよく使われるでしょう。
なぜなら、「五月晴れ」は違う使い方もあるからです。現在の五月のさわやかな晴れの日という意味です。
二つの単語が重なっていますが、梅雨の合間の晴れは「梅雨晴れ」で、五月のさわやかな晴れは「五月晴れ」という使い方が最近では主流です。
やっと「梅雨」が終わって、晴れることは「梅雨明け」です。辞書によると、 「梅雨晴れ」とも言います。  
気象庁が「梅雨明け」宣言をすると、ニュースや天気予報がそれを報じて、日本各地で本格的な暑さが始まりますね。天気予報を日本語で見ている/聞いている人はこれらの言葉がよくわかるはずです。

ちなみに、もう一つ「五月」(さつき)を使った単語を紹介します。「五月闇」(さつきやみ)です。「闇」は "darkness" 。さつき、つまり陰暦の五月(今の六月)の夜は「一年の中で特に暗い夜」とされています。梅雨時で空に雲がかかっているので、月が出ない。それで、「さつきの夜は暗い」ことから「さつきやみ」という表現が生まれたのだそうです。
現代の世の中では電気の明かりがない夜を想像することさえ難しいですが、月明かりがない上に、湿って重い墨のような暗さを表す美しい表現だと思います。

今にも雨が降りそうな神戸

参考文献:『ことばの歳時記』、金田一春彦、新潮文庫、平成17年。


2 件のコメント:

Afi さんのコメント...

おもしろいです。ありがとう。

Minako Okamoto さんのコメント...

Afi さん、コメントありがとうございます。

関東では一週間前に梅雨が明けて、毎日 気温と湿度の高い日が続いています。特に今日はひどくむしむししています!