2012年12月25日火曜日

してやる させてもらう

みなさん、メリークリスマス!どんなクリスマスを過ごしていますか?日本ではクリスマスは祝日ではないですが、今年は23日の天皇誕生日が日曜日だったため、24日の月曜日が休日でした。それで、日本人も日本に住んでいる外国人もクリスマスパーティーを楽しんだのではないでしょうか?教会に祈りに行った方もたくさんいるでしょうね。
クリスマスの日に合いませんが、今日はお寺からのメッセージを紹介します。私の家の近くのお寺の入り口にある掲示板に、お坊さんからのメッセージが貼ってあります。それは仏教的、または宗教的な文章で、時々変わります。最近のメッセージは次の文でした。
してやる」は恩着せ。「させてもらう」は布施。
恩着せ(おんきせ):自分が相手にした好意に対して、感謝してもらうことを期待すること、to expect someone to be grateful for what you have done

布施(ふせ):仏教のお坊さんがお経を読んでくれたことなどのお礼として、信者がお金や物をあげること、 an offereing to a priest in return for his services

まず、「恩着せ」と「布施」の意味がわかったでしょうか?次に「してやる」と「させてもらう」ですが、「してやる」の「やる」は「あげる」です。(ここで「する」ではありませんよ。)
  1. してやる ⇒ する+あげる
  2. させてもらう ⇒ させる(するの使役形)+もらう
1) 「あげる」を使うことで、自分が相手より上の立場にいるニュアンスが出ます。例えば、友だちが困っていて、手伝いを必要としている時に、次のように言うと、「私はできる自信があるという感じが表わされます。
私がしてあげるよ。(もっとカジュアルに「やってあげるよ」と言うこともできます。)
 
これだけなら、必ずしも失礼な感じになるとは思いませんが、言い方によっては恩着せがましくなることがあります。
(あなたができないから、)私がしてあげたんだよ!
これは前半部分を言わなくても、「私がしたことをありがたいと思って」 というニュアンスが強く出ています。普通の場面で、相手はこれを言われると、「えっ、何?」と思うでしょうが、何度も失敗する相手にあなたがイライラしている時なら、これの方が気持ちに合っているでしょうか?

2) 一方、「させてもらう」の「させる」は使役形ですが、意味は強制ではなく、「許可」なので、「自分の行為に相手から許可をもらう」という場合に使われます。先の例と同じように、友だちが手伝いをしている時に、次のように言うと、「私もできるか、どうか、わからないけど、試すという感じです。
させてもらってもいい?/やらせてもらってもいい?
 
自分が上の立場にいるというニュアンスは全くなく、謙虚な言い方です。 他の例では、「私は田中さんと一緒に仕事をしています。」と言いたい時に、日本人はよく次のように言います。
私は田中さんと仕事をさせてもらっています。させていただいています
 
これは、「私は田中さんから学ぶことがたくさんあって、田中さんと一緒に働けることを感謝している」ことを表しています。実際に、そうでなくても、こう言っておけば、だれも悪い気持ちにはならないので、このような謙虚な表現は本当によく使われていると思います。ただ、使いすぎると、嘘っぽく聞こえることもあります。

この二つを使い分けるのはなかなか難しいと思いますが、相手と自分の関係、場面などがポイントです。でも、一番いいのは相手に対する自分の気持ちに正直になることかもしれませんね。

これで、今年のブログは終了です。この一年、読んでくださった方、本当にありがとうございました!皆さんの日本語の勉強への努力と日本への関心の深さに、いつも頭が下がります。そして、それはとてもありがたいことだと思っています。来年もこのブログを書き続けますので、質問などあれば、ぜひ教えてください。
2012年も残りわずかですね。よいお年をむかえてください!