2012年6月8日金曜日

「さか」と「ざか」

*English translation

東京は坂の町です。私は坂の上に住んでいるので、どこに行く時も坂を上り下りしないといけません。 暑い日などはとても疲れるのですが、東京の坂にはファンや坂オタクがたくさんいます。それは、坂の名前を見ると、それに東京の歴史や文化が表れていることが多いからでしょう。うちの近所の坂には一つ一つくいが建てられていて、そこに坂名の由来が書いてあります。それらを読むと、「昔、この坂の上にこの名前のさむらいの屋敷があったのかあ。」などとわかって、興味深いです。「東京の通りには名前がなくても、どの坂にも名前がついている」ことをよく外国人に指摘されます。

ところで、日本に住んでいる人は自分の町の通りや橋の名前をいくつか知っていますね。都心に住んでいる人なら、「めいじおり」「あおやまおり」「にほん」などの名前を聞いたり、言ったりするでしょう。それで、自分で文を作る時に「このおりを右に曲がる。」とか「あのを渡ろう。」などと言ってしまいます。実は、これは間違えです。
  • street, road: おり (おりではない)
  • bridge:  (ではない)
ですので、「このおりを右に曲がる。」と「あのを渡ろう。」が正しい文です。

でも、「おり(通り)」や「(橋)」の前に特定の名前が付くと、漢字の発音が変わって、「めいじおり(通り)」や「にほん(橋)」になります。

こういう単語は他にもあるので、見てみましょう。
①特定の名前+単語の場合に、濁点が付く  (*例外もある)
  • 坂()→  【例】ふじみ (富士見坂)
  • 川()→  【例】すみだわ (隅田川)
②特定の名前+単語の場合に、漢字が訓読みから音読みに変わる  (*例外もある)
  • 山(やま)→ さん 【例】ふじさん (富士山)
  • 湖(みずうみ)→  【例】やまなかこ (山中湖)
  • 城(しろ)→ じょう 【例】おおさかじょう (大阪城)
したがって、外国人が「週末にに行った。」とか「大阪でじょうを見た。」と言うと、それを聞いた日本人は「???」となってしまいます。
正しくは「週末にみずうみに行った。」「大阪でしろを見た。」です。

また、富士山に関しては、おもしろい理解をしている外国人が多いです。ふじさんの「さん」は山の音読みですが、漢字を知らない人はふじさんの「さん」は人名の後につける「さん」と同じだと誤解することがあります。「日本人にとって、富士山は大切な山だから、尊敬を込めて、“ふじさん”と言っているんじゃないの?」と時々聞かれますが、そうではないんです。

ちなみに、東京の新宿にある大きい公園「新宿御苑(ぎょえん)」が、どうして「こうえん」ではなく、「ぎょえん」なのかというと、「御苑(ぎょえん)」の意味は"imperial park" で、そこは明治時代に皇室が管理していた場所だったからです。

箱根の芦ノ湖(あしのこ)と富士山

4 件のコメント:

lili さんのコメント...

Thank you for this post. I really like this blog. It's a reference for me. I have my own blog about japanese (a french one)and I sometimes refer to yours. I'm sure you're a great sensei :-)

minako okamoto さんのコメント...

Lili san, コメントありがとうございます。
Liliさんのブログも素敵ですね。日本文化や日本についてよく知っているのですね。

私は少しフランス語がわかるので、今度ゆっくり読んでみたいです。

では、何か質問があれば、このブログ上で聞いてください。

zoomingjapan さんのコメント...

お久しぶりです!
故郷のほうも坂が多いです。自転車で隣の町に行きたくないぐらい険しい坂です。(汗)

minako okamoto さんのコメント...

zoominjapan san, お元気ですか?

坂の多い町では電動自転車が必需品ですね。
私は雨の日や暑い日に自転車に乗りたくないので、徒歩派です。