2010年9月28日火曜日

類義語: 気持ちがいい―気分がいい

先週はシルバーウィーク。ゴールデンウィークほど休みは多くないけど、月曜日と木曜日が休みでした。私は長野県の隠神社(とがくし じんじゃ)に行って来ました。この神社の歴史は長くて、日本の神話にも登場しています。

神話をかんたんに説明すると、日本の創世期、800万の神々がいましたが、その中にアマテラスオオミカミ(天照大神)という太陽神の女神がいました。アマテラスには弟がいましたが、この弟が大変な問題児で、それに怒ったアマテラスは天にある岩のどうくつに隠れてしまいました。太陽神のアマテラスがいなくなったので、世界は真っ暗になってしまい、米は育たず、病気が流行するなど問題が発生しました。そこで、800万の神々はアマテラスを誘い出すために、彼女のいるどうくつの前で祭りを始めました。楽しいことが大好きなアマテラスは外の祭りの様子が見たくて、どうくつのを開けました。アマテラスが出てくると、世界に光と平和が戻ったということです。その時、ある神様がどうくつの戸を持ち上げて、投げ捨てました。そのが落ちて、できたものが隠山で、隠神社はその山の中にあります。

こんな歴史のある山を歩き、神社でお参りをしました。日ごろの負の気持ち(1)を落とすためです。ここに行くのに、私は朝、早起きをしなければいけなかったのですが、前日の夜に友だちとタコ焼きパーティーをしていて、飲みすぎ、寝不足・・・気持ちが悪い(2)いう程ではなかったけど、眠くて、体が痛くて、気分が悪い(3)状態で神社の入り口に着いたのは午前11:40。神様にお参りするには午前中の方が良いそうで、私たちは2キロの道を急いで歩いて、神社に向かいました。12:00前、もうすぐ神社に着くというところで、ストップ!なぜなら、神社の前にはたくさんんの人が並んでいました。残念!12:00前にお参りはできませんでした。でも、山の上にある神社は空気が冷たくて、川や滝から水の音がして、お参りの後、私の気分は良くなっていました(4)。帰りは、ゆっくり杉並木を歩きながら、さわやかな空気を吸って、気持ちが良かった(5)です。

では、ここから今日のテーマ「気持ちが良い/悪い」と「気分が良い/悪い」の類語の説明をしましょう。
この二つは漢字も同じで、意味も使い方も同じ部分がとても多いですね。まず、二つとも良い・悪い、明るい・暗いなどの心の状態、それに体の状態を表します。
上の文の(2)と(3)は体の状態を表しています。
  • 気持ちが悪い: 病気や食べ過ぎ、飲み過ぎなどが原因で、はきたい状態。
  • 気分が悪い: 体の調子は悪いけど、はきたいほどではない。ちょっと休みたいなというぐらい。
 「気持ちが悪い」方が、程度が強いことがわかりますね。
体がかたくなって、マッサージをしてもらった時に、「気分が良い」ではなくて、「気持ち(が)良い」と言うのは外からの強い刺激があって、それを感じる程度も強いからではないでしょうか。暑い中スポーツをして、汗をいっぱいかいた後で、冷たいシャワーを浴びた時も「気持ち良い」と言うでしょう。

では、心の状態は?
  • 気持ちが悪い: いやな物を見たり、その話を聞いたりして、心がとても不快に感じる状態。例) 死んだ動物を道で見た場合。
  • 気分が悪い: 「気分が悪い」と同じ感じだけど、程度が弱い。また、いやな物を見たり、その話を聞いたりして、腹が立つ/むかつく感じもあります。例) 自分の作った物に対して、だれかがきびしい批判をした場合。
(4)と(5)、この二つの違いは微妙です。
  • 気分が良い: 疲れがとれたり、ストレスや悩みがなくなったりした状態。(4)の場合だと、「気分がすっきりする」とも言える。他には、お酒を少し飲んで、心が何となくリラックスした場合にも「気分が良い」が使えるが、この場合は「すっきりした」というより、「楽しい、うれしい」感じ。
だから、(5)の使い方は上の「気分が良い」と重なっている部分が多いので、「気分」でも「気持ち」でもどちらでも良いかもしれません。(5)で「気分」を使っても間違いと言う訳ではありません。ただ、私があえて、(4)では「気分」、(5)では「気持ち」を使ったことには理由があります。例えば、
  • 「今朝は気分が良いなあ」と言うと、上で説明したとおりに、昨夜あった疲れやストレスがとれて、すっきり目が覚めたという感じ。
  • 「今日は気持ちが良い朝だなあ」と言うと、目が覚めたら、天気が良くて、さわやかな空気につつまれている感じ。
したがって、「気持ちが良い」とは、マッサージやシャワーや良い天気など外からの要因が働いて、自分が心地良く感じる場合に使われるのではないでしょうか?

最後に、(1)の「気持ち」の使い方ですが、これは心の状態だけではなく、考え方や考えの内容も表しています。「負の気持ち」とはネガティブな考え方、感じ方のことです。他には、「彼の気持ちが全然わからない」と言うと、「彼の考えていることや感じていることがわからない」という意味です。この場合には「気分」は使えません。

「気持ち」と「気分」、とっても似ている言葉ですね。しかも、客観的なことではなく、個人の感情や状態を表す主観的な言葉ですから、使い分けも難しいです。何となくわかってもらえましたか?

2010年9月7日火曜日

類義語

この暑さ、異常です。日本に住んでいる方はみんなそう思うでしょう。「猛暑日」「最高気温記録更新」「熱中症」という言葉を連日、聞きますね。この夏に日本へ来た外国人観光客はびっくりしてるでしょうね。そして、この暑さと円高のダブルパンチで、気の毒にも思います。

さて、今日は類義語(るいぎご)、つまり、意味の似ている複数の単語について書こうと思います。
では、まず「将来」と「未来」。"future" という意味は似ているのですが、使い方が違います。そのポイントは何でしょうか?
  • 将来: 将に(まさに)来ようとする。これから先の時を表しますが、特に10年先や20年先など近い将来。また、個人的な場合。
  • 例) 10年後の私の将来は全然わからない
  • 例) 将来、野球選手になりたい。

  • 未来: 未だ(まだ)来ない。これから来る時を表しますが、非現実的で遠い先のこと。また、過去 (past) ― 現在 (present) と並ぶ概念的な言葉。
  • 例) 200年後の未来、地球はどうなってるのだろう。
  • 例) 未来の乗り物、未来都市
次は「歌」と「曲」。
  • : 動詞「歌う」の名詞だから、歌うこと。歌手が歌うもの、カラオケで歌うもの。
  • : メロディやリズムで作られた音楽の一つのまとまり。ベートーベンのピアノ曲など、楽器だけで演奏して、歌がないものを指す。しかし、時々、マイケル・ジャクソンの曲など、歌がついている音楽を指す場合もある。
歌を数える時は、1曲、2曲・・・となるので、「もう一曲歌って」とリクエストしたり、「このアルバムには10曲入っています」と言ったりします。だから、「歌」と「曲」という単語が重なっている部分もあるのだと思います。

それにしても、近い将来、日本は亜熱帯(あねったい・ subtropical )化すると言われていますが、今年の夏の暑さはそれを実証しています。今は、地球の未来を真剣に考える時ですね。